僕のランニングの原点は、皇居ランだ。
7年前の秋。同僚の友人に誘われて、皇居の周りを走り始めたことが、ランニングに嵌まるきっかけだった。
皇居ランのメリットは、周知のことではあるけれど、あらためて整理しておくと以下の通り。
- 1周が約5kmなので、距離の計算がつけやすい。
- 途中に信号などがなく、ストレスなく走れる。
- 警備が万全なので、いつ走っても安心。
- 適度なアップダウンがあって、いいトレーニングになる。
- 近隣ランニングステーションで、着替え、シャワーが可能。
ただ…。
これだけのメリットがあるゆえに、一度走ったランナーは、リピーターになってしまうケースが多い。
さらに、近年のランニングブーム加熱に伴って、皇居へランナーが集まってくる傾向が高くなった。
その結果、必ずしも快適ばかりとはいえないラン環境になった。
とにかくやたらと混んでいるからだ。
平日の夜、週末は昼夜問わず、皇居周りはランナーだらけになってしまった。
特に、秋から冬にかけてのランニングシーズンで好天だったりすると、ランナーでごった返しており、走りにくいと感じることも多々。
近隣のランニングステーションも大混雑で、入館に時間がかかる上、ラン後のシャワーも大行列になっているのが常。
僕はこれに辟易してしまったため、会社帰りや休日午後の皇居ランから足が遠のいてしまった。
ただ、全く皇居を走らなくなってしまったわけではない。
とにかくやたらと混んでいる…という点だけがデメリットなので、混んでない時間に走れば問題は解決する。
そして、それは僕が最も得意な時間帯。そう、夜が明ける前から走ればいいのだ!
それに気がついて以降、僕は、もっぱら週末、夜明け前から家を出て、皇居に向かうのが常となった。
家から皇居まではそれなりの距離があるけれど、目的地が明確になっていることで、ストリートランでも楽しく走れる。
この時期は、夜明けが遅いため、皇居に着いてもまだ真っ暗だったりすることもあるのだけれど、そうなると、さらに楽しい。
皇居を1周するごとに、周囲の情景がぐんぐん変わり、新鮮な気分で走れるからだ。
ということで、僕は、先週末も、夜明け前に家を出て皇居に向かった。
皇居到着2周目。半蔵門からの情景。
到着1周目の写真を取り損なってしまったが、その時はまだ真っ暗だった空が、少し蒼く、そして赤く、染まってきている。
夜明けのムードが漂ってきていて、とても幻想的だ。
そこからさらに1周走ると…。
情景は、劇的に変わった。
ビル群や、街頭の灯りは全て消えて、眩しい朝日が登場。
僕はこの「夜から朝に変わる情景の変化」が本当に好きで、皇居ランでは、それが1周ごとに楽しめて、飽きない。最高だ。
そして…。
とにかく空いている!
いつもはランナーでごった返す道もガラガラで、二重橋付近などは、気持ちの良いストレートコースが広がる。いやはや素晴らしい。
ラン後には、ぼちぼち開店し始めるランニングステーションで、ゆったりとシャワーを浴びたり、くつろいだりできるし、そのまま帰宅すれば、帰りのコースも含めて、「皇居周回経由」での超ロングラン練習ができる。
先週、僕は後者を選び、累計40kmのロングランを飽きずに行うことができた。
夜明けの皇居周回ランは、だからとっても最高だ。