2016年のマラソンレースは、リベンジからスタートした。
- フロストバイトロードレース(ハーフ:1時間36分)
今年は基地内で色々な工事が行われているらしく、所々凹凸で走りにくい箇所があった。しかし、全体的にはフラットだし、とっても気持ちがいいコースだ。
おととし、胸の痛みに苦しみながら走った記憶を思いだし、その借りを返すべく、頑張った。
日本の中にある異国。横田基地の中を走るので、アメリカ気分が味わえる、とっても好きなレースだ。
ただ、一昨年、レース直前に転倒し、肋骨を損傷。それで無理して走ったため、後遺症が残って苦しんだ因縁がある。
だから、そのリベンジができて、とても嬉しかった。
- 別府大分毎日マラソン(フル:3時間23分)
私設エイドは禁止だし、仮装ランナーもいない。ただストイックに、淡々と走る大会ではあるけれど、それがいい。実にいい。
僕は、スタート前に感じていた緊張感がだんだん薄れ、気持ちが高揚してくるのを感じていた。この大会の雰囲気はやっぱり別格だ。
レース前は、例によって不安がいっぱいだった。
制限時間は3時間半なので、僕の実力では、本当にギリギリ。しかもグロスタイムだから、全く余裕がないと言っていい。
しかし、コースの素晴らしさに加えて、俊足ランナーの方々に引っ張っていただいたおかげで、何とか完走することができた。
完走後には、素晴らしい打ち上げに参加させていただくこともできたので、ラン仲間とその喜びを共有することもできた。最高だ。
…ということで、幸先のいい1年の始まりに思えたのだけれど、ここから、僕のマラソンレース履歴は暗転する。
3月。近年恒例となっている休日出勤での、過酷な現場重作業が続き、腰を痛めた。
年のせいか、その腰痛がなかなか回復せず…。
- かすみがうらマラソン(DNS*1)
整形外科で診療をしてもらい、骨に異常がないことは確認できていたが、腰が少し疲労しているという診断を受け、リハビリ治療も始めていたほど。だから、マラソンレース出走どころではない状況だったのだ。
大好きな、かすみがうらマラソンへの出走ができなくなってしまった。
このレースは相性もよく、3年前には、自己ベスト(3時間19分)も出した大会だっただけに、とても無念だった。
強行出場することもできなくはなかったが、何とか自重したのは、その後に、大目標のレースが控えていたため。
そう、サロマ湖100kmウルトラマラソンだ。
無理しなかったことで、腰はほどなく完治し、その後、順調に調整を積んで、僕は、レース当日を迎えた。
天気も悪くない。好走できるんじゃないかと思った。
ところが…。
- サロマ湖100kmウルトラマラソン(100km:11時間25分)
雨風に打たれながら、何とか歩を進めた。早くこの地獄から逃れたい一心で、できる限り走ろうとした。しかし、身体が震えて、思うように進めない。本当に、心底きつかった。
「サロマは今年でやめよう。いや、もう今年も止めよう」とまで思った。それほどまでに、僕の心はうちひしがれていたのだ。
つらかった。本当にきつかった。
全体の完走率は例年よりも高かったようなので、たとえ雨であっても、低温だったことが、ウルトラランナーにとって好条件だったのだろうと思う。
しかし、僕は、雨対策も、低温対策も不十分なままレースに臨んだため、地獄の苦しみにあえいだ。ラスト20kmを切ったワッカでは、DNF*2さえ覚悟したほど。
ただ、何とか完走できたことは救い。
自分なりに教訓の多いレースだったので、それを生かして、今年はしっかりとリベンジしたい。
- 北海道マラソン(フル:3時間33分)
僕は、例によって水をかぶりまくり、スポーツドリンクを飲みまくりながら走った。給食はちょっと寂しいが、それでも、バナナしかなかった数年前よりは充実している。トマト、スイカや、バームクーヘンまで出るようになったのだから、個人的には満足だ。
レース中の最高気温は25℃。
マラソン大会としては、暑すぎるレースなのだけれど、「北海道マラソン」としては普通。
僕は、暑くなければ北海道マラソンじゃないとまで思っているので、これは想定内だった。
どこまでも、どこまでも続く給水テーブルには、今年も感動。3時間半は切れなかったけれど、秋に続く、シーズン初戦のレースとしては、幸先は悪くなかったんじゃないかと思った。
ところが…。
- シカゴマラソン(フル:3時間47分)
ここ数年で最悪のタイム。後半歩いてしまったので、当然とも言えるのだけれど、実に情けない。涼しい風で心地良い天気だったし、コースもフラット。それなのに、大きく失速してしまって、泣きたくなる。
暗転。
シカゴの地にも、当日のレース条件にも不満はない。雄大な摩天楼の情景と、素晴らしい応援の数々。フラットな高速コース。
当日の天気も、それほど暑くなく、絶好のマラソン日和だった。
しかし、僕の個人的条件が悪すぎた。
シカゴに到着した途端に、原因不明の目眩に襲われ、嘔吐を繰り返し、ダウン。
さらに、レース2日前にホテルの浴槽で転倒。尾てい骨を痛めてしまい、シカゴマラソン前日のファンラン5Kも見送り。
そんな状態での出走だったためか、レース後半は歩いてしまう。
結果、タイムも最悪。折角シカゴまで行ったのになぁ…。
ただ、このレースの完走により、ワールドマラソンメジャーズ全完走目標の折り返し点*3に辿り着けたので、その点では、思い出深いレースになった。
タイムについては、国内でリベンジしよう。
そう思って、僕は背水の陣で、高速レースとして名高いこのレースに臨んだのだけれど…。
- つくばマラソン(フル:3時間32分)
絶好のレース条件であったことは間違いない。前半は、順調だった。僕はGarminが教えてくれるラップで、キロ4分50秒を目安に走っていた。呼吸は苦しくない。脚も大丈夫。25kmあたりまでは、実に順調だった。しかし…。
後半、スタミナとメンタルが切れて、3時間半を切れず…orz。
このレースには、数年前にも苦い思い出があり、あまり好きなコースではなかったのだけれど、それは単なる言い訳。
コースはやっぱりフラットだったし、それほど気温も上がらず、十分タイムが出せていい筈の大会だった。
それなのに…。
ということで、2016年は、幸先良く始まったものの、最終的には悔いの残る1年になってしまった。
来年は、もう少し、気分のいいレポートが書けるよう、頑張ってレースに臨みたい。