「筒井康隆自作を語る#2」トークイベント会場でゲットしたIII巻から、約3ヶ月半。
待望の4巻目が、届いた。
メインタイトル「おれの血は他人の血」という文字を見た途端、僕は、《エスクレメントオーー!》という言葉が脳裏に浮かんできてしまった。
ツツイストであれば、きっと、「あるある!」と共感してしただけるのではないかと思う。それほどまでに強烈な作品だった。この作品集には、筒井先生のやくざSF(?)双璧と言える「おれの血は他人の血」と「男たちの書いた絵」を収録。
この2作だけでも十分読み応えがあるのだけれど、この作品集の凄さはそれだけじゃない。
映画化された「男たちの書いた絵」のノベライズである、「写真小説 男たちのかいた絵」もまるまる収録されている。これは、1996年に、花田秀次郎名義で単行本化されているのだけれど、なんと、これが筒井先生本人の作品であったことを、先生自身が告白。
僕は、これを昨年のトークイベントで聞いて、大きな衝撃を受けた。先生自身がノベライズを手がけたと言うこと、そして、断筆中であったため、本人名義で発行できず、別名で刊行されたということで、二重の驚きだった。
僕は、このノベライズを入手していなかったので、今回、この作品集に収録されたことがとても嬉しい。
それ以外にも、今回は、入手困難な作品や資料が満載。単行本&文庫未収録短篇が5篇、筒井康隆・イン・NULL4(9号〜臨時号)、DAICON REPORT、DAICONパンフレットなど、今や絶対に入手不可能だろうと思われていた貴重なものが納められている。
生粋のツツイストのみならず、筒井康隆先生のファンであれば、絶対に入手して損はない本だ。
僕は、筒井先生のサイン落款入りでの、全巻一括購読予約をしているため、今回ももちろん落款入り。
僕の一生の宝物に、4冊目が加わって、残すところは、あと3冊。
毎回、出るたびに衝撃と興奮の内容になっているため、次巻以降も、本当に楽しみだ。