最近、特に思うことがある。
ターミナル駅構内で、電車を待っている人たちの「スマホ利用率」が、ハンパじゃないことだ。
例えば、新宿や渋谷、池袋などの駅で、電車待ちの列に並んでいる人たちの情景を想像して欲しい。
友人などと話しこんでいる人を除いて、一人で立っている人の姿に限れば、ほぼ、100%近くの人が、スマートフォンを眺めているように見える。
信じられないと思うかもしれないが、これは事実。
もしも、電車の待ち時間にそんなことを意識したことがないと思うならば、それは、「あなた」も、スマートフォンに夢中だったからだw
これだけスマホが普及しているのだから、当たり前じゃないかと言われるかもしれないが、「待ち時間」を過ごすアイテムは、スマートフォンに限らない。
少なくとも、一昔前は、違った。
僕は、8年前頃、このブログ*1で、「今週見かけたスマートフォン情景」という連載企画を書いていた。
それは、駅や街なかで、スマートフォンを使っている人をウオッチする、という、ただそれだけの企画だ。
例えば、今から7年前。
まだ、iPhoneは日本に上陸したばかり。
Android端末などは、日本で誰もその存在を知らなかったような時代*2になる。
今から考えると信じられないかもしれないが、駅構内などで、スマートフォンを使っている人は珍しかったのだ。だからこそ、こんな連載企画が成り立った。
ならば、そんな時、皆は電車の待ち時間や車内などで、何をして過ごしていたのだろう。
携帯電話はもちろんあったので、i-modeやEZweb(何だか懐かしい!)を使っている人はいた。
しかし、ウォッチャーとして(?)振り返ってみると、それほど高い利用率ではなかった。
例えば、雑誌、文庫本、あるいは携帯ゲーム機。さまざまなアイテムで時間をつぶしていた人が多かったような気がする。
ところが。
今や、誰も彼もが、スマホの時代。数年間で、これだけスマホまみれになるとは、とても想定していなかった。凄い時代になったものだ。
電車の車内などで座っている人を眺めると、スマホでなく、タブレットを使っている人もそこそこ見かけるし、本などを読んでいる人も稀にいるが、「電車待ち」人の情景に限れば、圧倒的にスマホが多いのである。
しかし、僕は別に、「それが悪い」と言いたいわけじゃない。
いわゆる歩きスマホと違って、誰に迷惑をかけているわけでもないし、現実的に、僕もたいていはスマートフォンを眺めていた。
気楽に待ち時間を過ごすために、スマホは最適なアイテムだと思う。異論はない。
ただ。
何となく、この画一的な情景に、僕は逆らってみたくなった。
だから、電車の待ち時間や車内では、できるだけ文庫や雑誌なども読んでみたいと思う。
SFの世界でしかあり得ないけれど、いつかスマホが使えなくなってしまった時でも、退屈せずに済むように。
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