今日から8月。
「夏本番」というイメージが漂う月だ。関東地方も、梅雨が明けてから一気に暑くなった。僕は、夏の暑さが大嫌いなので、これからは憂鬱な日々が続く。
そんな中、昨日僕は、久しぶりに足柄峠へ出かけた。
御殿場線の山北駅から、往復24km、標高差630mの道程を、上って下る足柄峠走。
ランニングに必要な4要素(推進力、心肺機能、フォーム、着地筋)を効率よく鍛えることができるトレーニングとして、岩本能史先生が推奨しているものだ。
非常識マラソンメソッド ヘビースモーカーの元キャバ嬢がたった9ヵ月で3時間13分! (ソフトバンク新書)
- 作者: 岩本能史
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- 発売日: 2010/10/18
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僕は、この本でそのトレーニングを知り、4年前に初めて実行。
地獄と極楽を味わった。
とてもいいトレーニングができたと実感できたし、実際、タイムも大幅に伸ばすことができた。
だから、峠走には定期的に出かけていたのだけれど、これまでは、秋から冬にかけて行うのが常だった。
夏は、ただでさえ暑くてきついのに、ハードな峠走は無理、と思っていたからだ。
ただ…。
最近は、めっきりスピード練習ができていないことと、1ヶ月後に控えた北海道マラソンに向けて、耐暑訓練も必要だと思いたち、足柄へ出かけることに決めた。
週半ばまでの天気予報では、曇り一時雨、気温もそれほど上がらない予想だったから、意外と気持ち良く走れるんじゃないか…?とも思っていた。
ところが…。
かんかん照りの28℃…。
ここはもう、山の中腹で、時刻はまだ朝の9時台。麓からはかなり離れているのに、この暑さ。
僕は、既にかなりの傾斜を登ってきており、つらい身体にこの表示は、精神的にもきつかった。
しかし、折角山北まで遠征するのだから、頂上までいかないと勿体ない。そう思い直して、僕は、きつい坂を上り続けた。
毎回、この標識を見るたびに心がちょっと折れかけてしまうのだけれど、でも…。
なんとか頂上に到着!
麓からは、たった12km。皇居2周半にも満たない距離なのに、やっぱり激しい坂を登ってくると、本当にきつい。
しかも、猛烈な暑さなのだ。
最後の1kmぐらいは、殆ど歩きになってしまったが、激しい日射しが照りつけてきてくるので、それが身体に響いて、僕はヘトヘトだった。
頂上の天気も、とても良かったので…。
富士山が見えた!
とても素晴らしい情景だったけれど、僕には、それを楽しむ気力が残っていなかった。さっさと下って、早く温泉に入りたい。そればかり考えていたからだ。
ということで、僕は、早々に下り始めた。「地獄」の上りと異なり、下りは「極楽」の筈だった。
…が、昨日に限っては、違った。下り始めた当初は、スピードが乗って、風を受けながら走ったため、爽快な気分も味わえたのだけれど、それもすぐに消えた。
上りのハードな坂道と猛暑が、僕から体力と気力を奪っていたため、僕は、楽しい筈の下りでも、かなりの疲れを感じていた。ちょっと頭がクラクラしていたため、もしかすると、熱中症の可能性さえあったかもしれない。
全体的に坂道が緩やかになってくる、残り5kmあたりからは、足が思うように動かなくなってきたほどだ。
しかし、僕は、何とか頑張ろうと思った。
昨日の峠走は、来たるべき北海道マラソンに向けて、耐暑訓練も兼ねていたため、そんな暑さぐらいでめげていたら、北海道で気持ち良く走れないからだ。
幸い、峠走の道程には、自動販売機が多数あるので、水は容易に入手可能。
僕は、何度も途中でそれを買い、頭からかぶった。冷たい水が本当に心地良く、僕は、それで何とか暑さを凌ぐことが出来た。
で…。
なんとかゴール!
Garminでとった、足柄峠走の記録。
24kmの道程で、2時間半もかかってしまったし、下りでもスピードを出し切れなかったので、ちょっと消化不良になってしまった感がある。
しかし、なんとかここに帰ってきて、「さくらの湯」に浸かりながら、僕は達成感に酔いしれていた。
どんな過酷な環境であっても、タイムはそれほど伸びなくても、走り切れたということが、きっと大きな経験になっている。
この経験を支えに、北海道マラソン、そして秋のレースを頑張っていきたい。