昨日の土曜日。
ブルーな休日出勤だったのだけれど、退勤後に、映画を見に行くことになっていたので、それをモチベーションに頑張った。
そして見に行ったのが、「ブルックリン」だ。
今年のオスカー作品賞候補作品。作品賞候補としては、唯一、日本での公開が遅れていた映画である。
映画の舞台が、大好きなニューヨークのブルックリンだったし、予告編もとても面白そうだった。
だから僕は、公開をとても楽しみにしていたのだ。
しかし、なかなか時間がとれないなぁと思っているうちに、ロードショー期間が終了が迫ってきていた。僕は、どうしても期間中に見に行きたかった映画なので、なんとか間に合ってほっとした。
待ち続けた期間が長かったし、映画通の友人が高評価だったので、僕は、かなり、期待のハードルを高くして鑑賞した。
それにも関わらず、この映画は、期待を上回る感動を与えてくれた。いやぁ、これはいい映画だ。ロードショー期間中に、見に行くことができて、本当によかった。
舞台は1950年代のアイルランド、そして、NYのブルックリン。その時代、ブルックリンは、アイルランド人の移民が多く流れてきていた。
主人公のエイリッシュ(シアーシャ・ローナン)は、故郷のアイルランド生活に嫌気がさし、ブルックリンへの移民を決意したものの…。
新天地での生活に慣れず、強いホームシックにかかり、誰とも溶け込むことができない日々。
そんなエイリッシュが、ある夜をきっかけに、身も心も、大きく変貌を遂げていく…。
ネタバレになってしまうので、これ以上は書かないけれど、これは、「2国」そして「2人」の間で揺れる女心を見事に描いた作品だと思う。
主演のシアーシャ・ローナンは、オスカーの主演女優賞候補になっているのだけれど、それも納得。
物語は、一見地味に進むのだけれど、夕餉の会話など、実にウィットが飛んでいるし、古風な舞台設定も、実に素敵で、古くささを感じさせない。後半は、「あっ」と驚く展開があるし、結末は、ぎりぎりまで読めない。
とてもいい物語だったので、原作もちょっと読んでみたくなった。
パンフレットも、勿論購入したのだけれど…。
映画本編は素晴らしいが、このパンフはちょっと不満。
「FOXサーチライト・マガジン ブルックリンissue」などと銘打たれており、純粋なパンフレットではなく、雑誌の特集的な構成。
そのため…。
「ブルックリン」とは何の関係もない、トピックスなども掲載されている。
こういう形式のパンフレットが嬉しいという映画ファンもいるのかもしれないが、僕は、納得できなかった。
パンフレットは、映画の余韻をじっくりと振り返るためのものだと思っているのに、これではちょっと興醒めだ。
800円以上の価格をとって、宣伝付きの雑誌を読まされているようで、何だか僕には非常に不満が残った。
「ブルックリン」の写真や、裏話なども沢山盛り込まれており、パンフレットとしての必要条件は満たしているので、広告部分は、気にしなければいいだけのことなのだけれど…。