今日から6月。
この6月1日から改正道路交通法が施行されるということで、僕は大いに期待していた。悪質自転車に対する規制が強化されることになったからだ。
毎日ランニングをしていると、悪質自転車には、本当に頭を悩まされていた。
歩道の真ん中を猛スピードで走っていたり(特に下り坂が危険)、無灯火や、傘を差しながらの運転にぶつかりそうなことが何度もあった。
いや、仮定法じゃない。実際に、自転車との接触で転倒事故にもあっているから、本当に悩ましかった。
中でも、最大の悪質運転は、スマートフォンを見ながらの運転で、これは実に許しがたい。スマホの画面に目を預けての片手運転で、歩道の真ん中を堂々と走ってくる。それでまともな運転ができるものか。
中には、スマホを眺めるだけじゃなく、ヘッドホンで何かを聞きながら、ペダルを漕いでいる輩もいる。
曲がりなりにも、自転車を「運転」しているというのに、視覚も聴覚も疎かにして、走っているのだ。しかも歩道を。ふざけるな。
僕は、そういった、スマホ見「ながら」運転の自転車に、何度もぶつかりそうになった経験があるので、本当に腹立たしい。
だから、今回の自転車規制強化には大いに期待していたのだけれど、あらためて、その条項を見直して見ると、ちょっと残念な点もある。
今回、公式に発表されたのは、以下の14項目。
1 | 信号無視 |
2 | 通行禁止違反 |
3 | 歩行者用道路徐行違反 |
4 | 通行区分違反 |
5 | 路側帯通行時の歩行者通行妨害 |
6 | 遮断踏切立入り |
7 | 交差点安全進行義務違反等 |
8 | 交差点優先車妨害等 |
9 | 環状交差点の安全進行義務違反 |
10 | 指定場所一時不停止等 |
11 | 歩道通行時の通行方法違反 |
12 | ブレーキ不良自転車運転 |
13 | 酒酔い運転 |
14 | 安全運転義務違反 |
各種報道によれば、スマホを見ながら、音楽を聴きながらといったような「ながら」自転車運転は、14条の【安全運転義務違反】にあたると解釈されているようだが、何だか非常に曖昧だ。
明確な規定がなければ、取り締まる警察官の裁量などにより、見過ごされる可能性もあるし、何より、悪質な運転者に対して、「悪質」であるということが伝わらないではないか。
14項目のうち、例えば「遮断踏切立入」などは、誰が見ても悪質だとわかるし、運転者もそれを意識している筈だが、スマホ見「ながら」運転などは、本人が、悪質だと思っていない可能性があるので、タチが悪い。
だからこそ、こういった規制で、「明確に」禁止すべき必要があったと思うのだけれどなぁ…。
今後、さらなる規制強化により、明文化される可能性はあると思う。しかし、施行までには時間がかかる筈で、その間、スマホ見「ながら」の運転に伴う、無駄な事故が発生し続けていくような気がする。
それが僕にはどうにも憂鬱だ。あぁ。