いやはや驚いた。
文学界の2月号が見つからない!のだ。
今日、夕刻から都内の書店をハシゴしまくったが、ついに見つけることができなかった。
発売は今月7日。まだ3日しか経っていないから、いつもなら平積み状態の筈だった。同日に発売になっているライバル誌の「新潮」や「群像」はいくらでも積んであるのに、「文学界」だけがゼロ。
今から思えば、発売日になんとしても入手しておくべきだったが、あとの祭り。週末に買おうと思っていた自分が甘かった。
売り切れの理由は、お笑い芸人であるピース又吉の小説がドカンと掲載されてしまっているためだろう。現状、文芸誌は非常に厳しい状況にあるのだけれど、芸能人の力を持ってすれば、簡単に打破することができるのだなぁと驚いた。
ただ、僕はピース又吉の小説が読みたくて、「文學界」を探しまくったわけではない。僕が読みたかったのはこの特集だった。
これは、9月末に行われた、このトークイベントを書き起こしたものだが、僕はイベントに参加できなかったので、「文學界」の発売を本当に楽しみにしていたのだ。それならば、何としても発売日に確保しておくべきだったんだよなぁ。痛恨。又吉が恨めしい。
例によって、ヤフオクなどには転売屋が溢れている*1が、そういった輩に頼る必要がないのはありがたい。なんと、重版が決まっているからだ。
文芸春秋は9日、7日発売の月刊誌『文学界』2月号の再増刷が決まったと発表した。同号にはお笑いコンビ・ピースの又吉直樹(34)の文芸誌デビュー作『火花』が掲載されており、8日に史上初の7000部の増刷を決めたばかりだが、書店の注文が殺到したことから、さらに2万3000部を増刷する。累計部数は同誌史上最高の4万部に達した。
雑誌は、「売り切り」が基本で、増刷されること自体珍しい。それも、純文学小説中心の文芸書が増刷されるというのは、これまで聞いたことがなかった。
実際、文学界の増刷は、1933年の創刊以来初めてであり、初版部数(1万部)の4倍にも達しているのだから、恐るべし又吉効果だ。
筒井先生のイベント記録を読むのがしばらくお預けになってしまったのは、とても残念だけれど、ここはじっくりと重版が出来るのを待つことにしよう。
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*1:こういった輩がいるから入手できなくなるんだ!