docomoの新サービス、カケホーダイ契約が絶好調のようだ。
他キャリアの各社も追随するようで、「通話は定額」の流れが完全にできつつある。
PHSのウイルコムでは、以前から「だれとでも定額」を行っていたが、それがついに携帯電話キャリアの世界にも波及してきたかぁという感。
ガラケーならば2,200円、スマートフォンでも2,700円という料金は、ビジネスなどで電話を頻繁に使う場合にとっては格安で、人気になるのも頷ける。
ただ、今後、通話についてはこれ1本のプランしかなくなってしまい、一律の基本料金を徴収されてしまうため、通話を殆どしないユーザーや、LINE電話で十分だったユーザーにとっては、むしろ損、と言える状態になるから、注意が必要だ。
旧プランの方が得な場合も多いので、現契約を見直すときには、十分に考慮してから決定した方が良いと思う。
と。それは僕などが偉そうに言わなくても、みんなわかっていることだと思うけれど、「カケホーダイ」という言葉には罠があり、これだけはやっぱり書いておきたい。
それは、docomoのWebサイトにも注意書きで書かれている、以下の部分だ。
カケホーダイプランは、海外での発着信、「WORLD CALL」、「SMS」、(0570)(0180)などの特番、(104)の電話番号案内料、衛星電話/衛星船舶電話などは定額対象外です。
海外での発着信や番号案内料、衛星電話などについては、少し考えればまぁ仕方ないなぁと納得できるところなのだけれど、注意すべきは、「(0570)(0180)などの特番」という部分だ。
0180は、不特定多数の情報提供やテレビのアンケートなどで使われるもののようで、利用範囲は限定されているが、0570は頻繁に遭遇する。
docomoショップでは、「0570などの番号は、コンサートなどの申込みで使われます」と説明されたが、それだけじゃない。大手企業の問い合わせ窓口などでも採用されており、しかも、最近やたらと増殖してきているから悩ましい。
これは、俗にナビダイヤルと呼ばれているもので、携帯電話で利用すると、「この通話は、××秒ごとに、およそ××円の通話料金がかかります」などというアナウンスが流れる。そして僕は、このメッセージを聴くたびに憂鬱な気分になる。
固定電話から利用すると、全国一律で格安料金になるのがメリットのようだけれど、こと、携帯電話メインで使うユーザーにとっては、メリットなど何もないからだ。
ナビダイヤル通話は、旧料金プランでも無料通話分の対象外となっていたので、この問題は、今に始まったことじゃなく、以前から発生していた。
ただ、「カケホーダイ」という言葉の響きが魅惑的なため、0570にかけまくってしまう人がいるのではないかと心配してしまう。
そう言えば、ウイルコムの「だれとでも定額」でも、もちろん0570は対象外で、「誰とでも」じゃない!と思ったことを思い出す。
僕は思う。
対応に時間のかかる、問い合わせ窓口・サポートセンターの窓口などの番号にナビダイヤルを採用するのは止めてもらいたいと。
ナビダイヤルは、企業側にとっては便利な仕組みなのかもしれないが、携帯電話で利用するユーザーにとっては、デメリット以外の何ものでもないと思うからだ。
いや。固定電話ユーザーにとっては便利なのかもしれないから、ナビダイヤル番号があってもいい。しかし、携帯電話ユーザーのために、ナビダイヤルではない、通常の局番も併用してもらいたいと切に願う。
それから、ナビダイヤルの音声案内も変更を求めたい。
今後は、通話定額の流れが進むのだから、「この通話は、××秒ごとに、およそ××円の通話料金がかかります」だけの案内では不十分だ。
それに加えて、「この通話は、各携帯電話の無料通話分、カケホーダイなどの定額通話分の対象外になります」という告知も必要だと思う。