今号は、ミステリマガジン700号の影に隠れてしまったが、もちろん発売日に購入済み。
表紙を見た時は、「正直、この歳になってジュヴナイルはなぁ…。」と思った。
今月も積ん読になってしまうような気がしたが、目次ページの紹介文を読んでいたら、気持ちが変わった。
眉村卓『ねらわれた学園』や筒井康隆『時をかける少女』など、ジュヴナイルSFの傑作は数多い。近年では書き下ろしシリーズや、ライトノベル・レーベルからメディアミックスも込みでヒットする作品が出るなど、さまざまに拡がるジュヴナイルSFの現状をまとめる。短篇競作、インタビュウ、対談、ブックガイドなどで構成する。
おぉ、眉村卓。ねらわれた学園!懐かしい!!
若い頃、眉村卓のジュヴナイルSFにはハマリにハマって、「ねらわれた学園」はもちろん、「なぞの転校生」や「まぼろしのペンフレンド」「ねじれた町」「とらえられたスクールバス」などなど、次から次へと読みまくっていたことを思い出す。
秋元文庫、買いまくったなぁ…。
かつて、眉村作品を中心に、ジュヴナイルSFの名作群を沢山発売してくれた秋元文庫。しかし、そんな秋元文庫も消えて久しい。若い人にはわからないだろうなぁ…。
あれからどれだけの日がたったろう。だから、近年また、ジュヴナイルSF再評価の動きが出てきているのは興味深い。
筒井先生の「時をかける少女」も、ジュヴナイルSF創世記の大傑作で、もちろんこれも何度も読んだ。
イメージが違う!
と思う人も多いだろう。しかし、僕にとっては、ずっとこれが「時をかける少女」の表紙イメージ。これを貪り読んでいた時代、まさか、その後、あんな形でアニメ化、大人気になるとは、夢にも思っていなかった。
筒井先生作品の中で、「時をかける少女」や「緑魔の町」などのジュヴナイルはあくまで傍流だと捉えているけれど、それでももちろんメチャメチャ面白い。
ちなみに、現在(2014年時点)の「時かけ」表紙はこれ。今の世代の人たちには、こちらの表紙の方が、しっくりくるんだろうなぁ…。
と。SFマガジンの話に戻ろう。
そんなジュヴナイル熱中時代を思い出してしまったので、いったい、最近のジュヴナイルSF事情(?)はどうなっているのか、非常に気になってきた。
今月号には、藤崎慎吾、片理 誠、両氏の作品が掲載されているので、まずはそれから読んでみることにしよう。最近、なかなか新しいSFに頭が追いつかなくなってきているのだけれど、ジュヴナイル文体は読みやすいから、きっと大丈夫だと思う。
特集企画には、ジュヴナイルSFの必読ガイドも掲載されていた。
21世紀以降作品からのセレクションということで、僕の胸を熱くしてくれた時の作品は掲載されていない。ただ、その後のジュヴナイルSF界で、どのような作品が生まれてきたのかは非常に興味深い。
これらの作品たちも、時間がとれれば、今度読んでみることにしよう。
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