餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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間一髪で間に合って得た「筒井康隆さんへの質問状」イベントの超至福(前編)

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あやうく遅刻するところだった。
そんなことは許されない。講演の途中で途中入場なんてしたら、筒井先生に大迷惑がかかるし、そもそも非常に失礼だ。
だから僕は走った。午後から突然本降りになった雨の御堂筋を走りまくった。普段から、走るのは慣れているのだけれど、これだけの雨だとかなり辛い。土地勘がないから尚更。
迷いまくり、聞きまくりって、14時50分。講演開始10分前に、やっとここに辿り着いた。
20130615_筒井先生イベント1

何とか間に合った…。
本当だったら、開場時間(14時30分)前に、余裕で着いていたのだけれどなぁ。このままでは、ツツイストの風上にもおけないと言われそうなので、少しだけ言い訳させていただこう。
そもそもの失敗は、講演会の「案内状」を持たずに出てきてしまったことだった。
20130615_筒井先生イベント2

画像左側が、筒井さん講演会の専用案内状、右側が、予約確認書。
予約確認書には、コンビニでの支払手続き時の半券を貼り付けて持参する必要があったため、これだけは忘れまいと、ずっと財布の中に入れていた。
そして、昨日は、雨の中を走りながら手に持っていたりしたので、グチャグチャになってしまった。
反して、案内状が綺麗なのは、家に忘れてきてしまったため。思えばこれが大きな失態だった。案内状には、開場名及び地図が掲載されていたので、はじめからこれをちゃんと持って出ていれば、迷うことはなかった筈だった。
しかし…。僕が持って出たのは、予約確認書だけ。
ここにも小さく会場名は記載されていたが、載っている地図は別の場所のものだった。この企画の主催である「朝日カルチャーセンター」の場所が記載されていたのだ。僕は、すっかりここが会場だと思い込み、急いで向かった。
西梅田駅から1駅、肥後橋駅直結のフェスティバルタワーということで、簡単に行けるかと思った。しかしこれが誤算だった。
大阪駅から西梅田駅の乗り換えルートが全くわからず迷い…さらには肥後橋駅から直結と言っても、改札を抜けてからが延々と長く…おまけに18階という高層階へ行くために、エレベーターを2本乗り継がなければならず…。
いやはや疲れた。
それでも何とか14時20分には着いたのだけれど、その受付でこの紙を提示すると、係員から衝撃的な一言が発せられた。
「会場、ここじゃないですよ。御堂会館になります。」と。
な。な。なんと。まさか。嘘だろ。
どう考えても、事前にしっかりと確認していなかった僕の失態で、主催者側には何の責任もない。しかし、予約確認書に別の場所の地図があるんだもんなぁ…。などと、一瞬逆恨みの思いまで生じてしまった。しかし、そんなことを考えている暇はない。急がなければ。
僕は係員に、御堂会館の場所を尋ねた。係員は、「○○通りを曲がって、御堂筋の××丁目で○△★」と言った形で説明してくれた。
地下鉄でも一駅で行けるとのことだけれど、その路線から出るとわかりにくいので、乗換路線の出口から出て…という説明を受けた。しかし、土地勘ゼロの僕には、どんな言葉も全く頭に入ってこない。
地下鉄の待ち時間もロスになるし、駅を出てもわかりにくいとなると、また迷う可能性がある。
ならばタクシーだ。1駅分ならば、基本料金程度で行く筈。迷いはなかった。雨だし、すぐに掴まるかなぁ…という心配はあったけれど、簡単に掴まった。
「よし、ツイてる。これならばギリギリ開場時間に間に合うかも。」と僕はホッと胸をなで下ろした。
しかし、全然ツイてなどいなかったのだ。
タクシーの運ちゃんは、僕が焦っているのを察知してか、御堂会館に向けて雨の中を快調に飛ばしてくれているように見えた。
しかし、御堂筋に入り、暫くすると、とんでもない事態が起きた。
いきなり僕が乗っているタクシーの前を、他の車が横切ったのだ。急ブレーキ。しかし、間に合わなかった。ガンッという軽い衝撃が僕にも伝わり、接触事故になってしまったことは明らかだった。
横切った車が、タクシーの前で止まった。そして、運ちゃんは僕にこう告げた。
「お客さん、ほんとすんません。こんなことになってしまって。もうすぐだったんですけれどねぇ…」
え?え?困る。こんな雨の中を放り出されてたまるものか。そう思ったものの、接触事故とあってはもう、走らせるわけにはいかないようだ。
「お代は結構ですので…。」
あたりまえだ。
事故は、どう考えても急に横切ってきた車の責任で、タクシーの運ちゃんに全く責任はないのだけれど、僕は、「間に合わないかもしれない」という焦りで動転して、頭が真っ白になってしまった。
だから、そこから先、僕がとった対応が最悪だった。道がわからない時は現地の人に聞くのが一番確実。そう思って、何人かの人に聞いたのだけれど、聞くたびに迷った。
どうやら、皆、「御堂会館」を「御堂ビルディング」とかいう建物と誤解して僕に説明してくれていたようなのだ。僕は、ちゃんと「御堂会館」と言っていたのに。
そもそも違う建物なのだから、それでは見つかる筈がない。
今から考えれば、もう1度タクシーに乗り直すか、Googleマップなどを使うかという方法をとれば良かった。しかし、動転していたことと、大雨ゆえにスマートフォンは使いにくく、聞けば何とかなると思ったのが大失敗だった。
何人か目にしてようやく、「御堂ビルディング」ではなく、「御堂会館」を明確に知っているという人が見つかり、その人の教えてくれた方向に進んだ。何のことはない。事故が起こった地点から1km程度ただまっすぐに進むだけだった。
いつもならば何の問題もない距離だったのだけれど、雨だったし、土地勘のなさが災いして、本当に到着までが長かった。
しかし、着いた!
20130615_筒井先生イベント8
間に合ってよかった。本当に良かった。
会場の席は既に殆ど埋まっていた。僕は、もう後ろの席しか残ってないなぁ…でも仕方ないよなぁ、これだけ遅れてしまったら…と諦め気分でいたのだけれど、救いの神がいた。
筒井康隆症候群の心優しき皆さんが、僕の席を確保しておいてくれたのだ。僕は、本当に感激した。やっぱりツツイスト仲間って素晴らしいなぁ。
僕は心から感謝しつつ、雨中ランで乱れた呼吸を整えながら、まもなく登壇される筈の筒井先生を、固唾を呑んで待った。
(以下、続く)

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