(承前)
外観は、一風変わっていた。
「餃子の店」というキャッチコピーには、およそ似つかわしくなかった。
Googleマップを使っても、すぐには見つけられないほどわかりにくい場所にあったし、このコピーがなければ、見過ごしてしまっていたかもしれない。
店内の雰囲気が全く判らないので、恐る恐るドアを開けると…。
そこは、ちょっとしたスナック風だった。
カウンターは常連っぽい人の「ひとり呑み」で賑わい、小綺麗なママさんがいて、しかも、メニューらしき物もない。
以前訪問していた友人にお墨付きをもらっていなければ、「予算は足りるだろうか…?」と、少し緊張してしまうほどの店だ。
何からどう注文していいのか、一瞬僕は戸惑ったが、その戸惑いはすぐに解消された。ママさんが「餃子でよろしいでしょうか?」と聞いてくれたからだ。
もちろん、「はい」と答えて注文。加えて、ビールを頼んだ。銘柄はオリオンかアサヒ*1の2択だった。ここは沖縄。もちろんオリオンビールをチョイス。
餃子の焼き上がりを待つ間、カウンター席で、ビールとお通しを楽しみながら、あらためて店内を見回すと、さまざまな発見があって面白かった。
創業43年!を示す色紙。
あとで常連の方に聞いたところ、この店は、場所の移転こそあったものの、非常に歴史が古く、地元に根付いているということがわかった。素晴らしい。
日馬富士のサイン。
今年の2月22日付なので、結構新しい。おぉ、横綱がこの店に来たのか!と思い、ママさんに尋ねたら、そうではなくて、常連の人が持って来てくれたものを飾っているとのこと。
店内には、ジュークボックスもあった。
お客さんが、100円玉を入れて曲を選ぶタイプ。
懐かしい曲が並んでいて感動。久々にこんなジュークボックスを見たなぁ。店内にはピンクの電話もあったし、何だか昭和にタイムスリップしたような店だった。
そんな雰囲気に酔いしれていると、ほどなく、この店の「主役」が僕の眼前に現れた。
(以下、続く。)
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*1:だったと思う。ちょっと自信なしw