日本時間、未明。
恒例のApple祭りで、さまざまな発表があった。今回の目玉は、何といってもこれだろう。
iPad mini。
この端末の登場に際して、僕が以前から気になっていたことがある。棲み分け、の問題だ。
これまでのAppleは、iPadのサイズ(9.7インチ)にこだわりを持っており、「あえて」タブレットサイズには手をつけなかったのだと思っていた。しかしついに、禁断だった(?)その領域に踏み込んできた。ならば、どう出るのか?
コンパクトでハイスペックなiPad miniを出してしまうことで、旧来のiPadが「大きくてダサイ」ように思われてしまうことは避けたい筈だ。
今回のmini発表を機に一新された、アップルストアのWebサイトをつらつらと眺めていて、僕はその答えが概ね見えてきた。
iPad miniの特徴は、何と言っても小さいこと。
「iPadをまるごと、小さなボディに。」というキャッチコピーに、Appleの言いたいことが凝縮されていると言ってもいい。
ただ、ここで気になるのは、「なら、デカいiPadいらないじゃん」という反応だ。miniの登場に際して当然予想される、そういった声に対しての、Appleの答えはこうだった。
鮮やかな体験を、2倍の速さで。なるほど、そういうことだったのか。
第3世代の「新しいiPad」は、今年3月に発表されたばかりだから、今回のモデルチェンジは早すぎるという気がしていたのだけれど、miniとの比較、棲み分けを考えた場合、第4世代の登場は「必然」だったのだ。
miniとの差別化は、RetinaディスプレイとA6Xチップ。それは、この比較表を見れば一目瞭然。
要は…
- 小さいのが欲しい方は、iPad 2をコンパクトにしたiPad miniを。
- 高性能なものが欲しい方は、iPad 2を進化させた、iPad Retinaディスプレイを。
- 画面は大きい方が良くて、それほど高性能でもなくていい方はiPad 2を。
ということなのだろう。きっと。
で、ここでハタと思うのは、第3世代のiPadが「なかったこと」にされてしまっている件だ。
不憫な第3世代モデルは、CPUこそ古いままだけれど、Retinaディスプレイだし、重量やサイズは第4世代と変わらない。
だから、第4世代の登場で「投げ売り」されるなら、かなりお買い得な感がある。
今回僕は、128GBモデルのiPadが出るなら購入を考えていたのだけれど、それが出ないのならば、第3世代でも十分な気がしてきた。別にCPUはそれほど高性能でなくて良いし、コネクタも、以前からのものを使い回せるので便利。
ただ、「なかったことにされている」現状を考えると、投げ売りされる可能性も低いのだろうなぁ。
うーん。
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