餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

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サロマ湖100kmの完走を支えてくれたものたち〜ワッカ原生花園

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(承前)
感慨で、胸が熱くなった。
サロマ湖100kmウルトラマラソン〜ワッカ1

ついに僕は、ここまで来たんだ。
来たんだ、来たんだ、来たんだ!そう叫びたいぐらい、嬉しかった。村上春樹の著書*1を読んで以来、ずっと憧れていた地。ワッカへ。

サロマ湖100kmウルトラマラソンにおいて、最大のクライマックスとも言えるワッカ原生花園。しかし、このクライマックスを味わうのは容易ではない。
直前には、魔の80km関門が待っている。この関門を通過できなければ、ワッカを目前にして、サロマ湖のレースが終わってしまうのだ。そんな思いはしたくない。それが僕の意地だった。
ワッカに入ってしばらく経つと、雄大なオホーツク海の景色が広がった。
サロマ湖100kmウルトラマラソン〜ワッカ2

ここでは、多くのランナーたちが足を止め、海を見渡していた。
僕も、立ち止まって感動の反芻に身を委ねた。サロマを走れたこと、80km関門を通過できたこと、そしてワッカに辿り着けたこと。さまざまな思いが、心の中にこみ上げてきて身震いした。
しかし、と僕は思い直した。あまりゆっくりしている余裕はないからだ。サロマ湖ウルトラマラソンのゴールは、ワッカじゃない。まだ20kmもある。
そう思いながら、這々の体を引きずって、僕は足を進めた。
ワッカの優しい情景は心を癒してくれたが、足は本当に重く、身体は辛かった。90km地点は、折り返し地点より先。それなのに、いつまでたっても折り返し地点に辿り着けなかった。
サロマ湖100kmウルトラマラソン〜ワッカ5

ようやく、折り返し地点まで1kmの看板を発見。早く折り返さなければ!そう思いながらも、ここからの1kmが本当に長かった。
そして。
サロマ湖100kmウルトラマラソン〜ワッカ4
折り返し地点、通過!
この後は、一目散にゴールへと向かうだけだ。身体は満身創痍状態だったけれど、そう思うと少しだけ心が軽くなった。
まずは、最終関門の90km地点を目指して、僕はワッカ逆走ルートに入った。
(以下、続く。)
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*1:「走ることについて語るときに僕の語ること」


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