餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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あぁ、ウィルコム…。

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ついに、この日が来てしまった。

経営再建中のPHS最大手ウィルコムは18日、東京地裁に会社更生法の適用を申請した。負債総額は2060億円に上り、通信事業者の経営破綻(はたん)としては最大規模となる。同社は企業再生支援機構に加え、ソフトバンクと投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(AP)の支援を受け、再建を目指す。
ウィルコム、更生法申請 通信業界で最大の破綻 - MSN産経ニュース

個人利用者にとって、ウィルコムといえば、「通話・通信料が安い」ことが最大の魅力だったと思っている。事実、僕の周りでも、それが魅力で契約していた人は数知れなかった。
しかし、近年、携帯電話業界の競争激化は凄まじく、その煽りを激しく受けた。2年縛りを盾にして、各社が激安の通話プランを打ち出したことは、大いに逆風となった筈だ。
ウィルコム同士の通話料がどんなに安くても、周りにユーザーが少なくなっていけば、そのメリットはどんどん薄れる。特に、ソフトバンクが打ち出したホワイトプランの登場は激震だったに違いない。ソフトバンク同士なら980円。時間帯限定という罠があるのだけれど、「それでも十分」というライトな層を取り込まれてしまったと想像している。
データ通信市場においては、イー・モバイルの参入が転機。「PCに繋いでも」低額で安心という、ウィルコム最大のセールスポイントを攻め込まれた。
当初は、エリアのカバー率が桁違いであったため、遅いけれど安心して使えるウィルコムに踏みとどまる人は多かったようだ。しかし、イー・モバイルがエリアを順調に拡大していくにつれ、その優位性は、脆くも崩れてしまった。ひとたびイー・モバイルの速さを知ってしまうと、もうウィルコムには戻れない。あとは転がる石だった。
日本のスマートフォン市場に残した功績は計り知れない。W-ZERO3は革命的だった。その後、W-ZERO3 [es]、Advanced/W-ZERO3[es]を送り出し、市場牽引に努めてきた。W-ZERO3の成功がなければ、docomoやSoftBankはWindows Mobile端末を発売しなかったかもしれないとまで思っている。
ただ、独壇場だった筈のスマートフォン分野にも黒船がやってきた。
iPhoneの登場だ。
もはやiPhoneは別格であり、単なるスマートフォンとして同列に扱って良いかというかという疑問は残る。しかし、それまでウィルコムを支えてきた「新しい物好き」モバイラーたちの心をも大きく動かしたことは明らかだった。
と…つらつら書き進めてきたけれど、これはあくまで「個人利用者にとって」のウィルコムをイメージしたに過ぎない。契約者の4割を占めていたという、重要な法人利用の動向はつかめていない。個人の動向についても、勝手な推論ばかりだ。だから、本当は無責任に書くべきではないのだけれど、どうしても書かずにはいられなかった。
残念。


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