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「インビクタス 負けざる者たち」の強さと凄さ

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ホイッスルの余韻が耳から離れない。

鑑賞したのは先週末。
少し時間が経ってしまったけれど、思い出すたびに、この映画の凄さが頭の中で反復されてきて、感動が甦ってくる。名監督イーストウッドの実力を、改めて思い知った映画だった。以下は、ネタバレに気をつけながら、感想をつらつらと。
物語は、ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)釈放の日から始まる。南アフリカ共和国の歴史が変わった日だ。このシーンの描き方が猛烈に巧い。
ラグビーをしている白人。道を挟んで、サッカーをしている黒人。間の国道を、釈放されたマンデラの車が通る。車に向かって喝采を続ける黒人の子供たち。道を挟んで反対側、白人ラグビーチームのコーチは「屈辱の始まり」と吐き捨てる…。
その後、大統領に上り詰めたマンデラに対して、アパルトヘイト時代の「復讐」「制裁」に脅える白人たち。しかし、マンデラは、そういった周囲の思惑を、悉く裏切っていく。ひとつひとつのエピソードに関するイーストウッドの描き方が実に上手い、上手すぎる。途中、僕は何度唸ったか計り知れないほど。
誰もが思うことだろうけれど、モーガン・フリーマンのマンデラは適役中の適役。映画ファン100人に対して「マンデラを演じるなら誰…?」というアンケートをとったなら、間違いなくダントツで選ばれる筈の俳優だ。
あまりにもハマりすぎると、逆に嘘くさくみえてしまうケースもあるのだけれど、流石は名優モーガン・フリーマン。そんなことは微塵も感じさせずに、まさにマンデラになりきり、演じきっていた。
それもその筈という理由は、パンフレットに書かれていた。なんと、ネルソン・マンデラ自身が彼に演じてもらうことを望んだというのだ。演ずることを決めたモーガン・フリーマンは、クリント・イーストウッドに脚本を送り、それにイーストウッドが応え…この映画は実現した。まさに最強タッグでの映画化。面白いに決まっている。
ラグビーチーム「スプリングボクス」の主将、フランソワ・ピナールを演じたのは、マット・デイモン。こちらも実に適役だった。国家代表のラグビー選手主将役ともなれば、それなりの身体と風格が要る。自分たちの置かれた苦しい立場を踏まえた激しい葛藤も表す必要がある。非常に難しい役だ。しかし、マット・デイモンはそれを見事にこなしていた。肉体は完璧にラグビー選手だったし、葛藤の表現力も見事だった。
もうこれ以上は書くまい。
物語は基本的に実話だから、意外性は少ない。歴史やラグビーに詳しい人であれば、結末までは一本道だろう。しかし、それでもなお、この映画の訴えるメッセージは大きい。マンデラの強さ、凄さは、全編に満ちあふれているし、それと絡み合っていくピナールの描き方も見事。そして、いつもながら、音楽の使い方が絶妙。唸りまくった134分だった。
「グラン・トリノ」とは、全く違ったタイプの映画。しかしこれもイーストウッド。齢80歳を目前にして、こういう映画を作ってしまうのだから、いやはや凄いというしかない。脱帽。

インビクタス‐負けざる者たち‐


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