競馬史上に残る「あの」名勝負から、はや1年。再び、秋の天皇賞がやってきた。名勝負を彩ったダイワスカーレットもディープスカイも既にターフを去ってしまったけれど、女王は健在だ。
前哨戦の毎日王冠こそ敗れたものの、それは去年も全く同じ。叩いての良化が見込める上に、斤量も1kg減。昨年よりパフォーマンスが落ちているという評価もあるけれど、得意の東京、庭にしている舞台での凡走は、まず考えられない。普通ならば、ウオッカ中心でいいだろう。
ただ、僕はウオッカの実力を認めた上で、なおも逆転可能な馬がいると思うので、あえて対抗印にとどめておく。今回は、ウオッカ以外にもG1馬が8頭も出ているメンバー構成で、どこからでも買える。しかし、僕の本命は、G1馬ではない。
カンパニーだ。
前走は実に圧巻だった。少頭数が嵌ったことは確かだけれど、それよりも、内枠で脚をじっくりと溜められたことが大きい。この馬は、馬群を苦にせず内差しのできる器用な馬で、外でも内でも同じ脚を使える。だから、外枠はマイナスにしかならないのだ。そして、名手横山典弘は、ちゃんとそのことを理解している。
ノリに変わって以降、9番枠から外では(0,0,0,6)なのに対して、8番枠より内になると(4,1,0,0)で、全く死角がない。これまでは、G1になると外枠に当たって泣いてきたが、やっと引き当てた絶好枠。これを生かさずにいられるものか。今年冴え渡るノリの手腕が、老雄に悲願のG1をプレゼントする舞台は整った。
万感の祈りを込めて、カンパニーの単。
相手はもちろんウオッカだけれど、残り1頭は難しい。3連系の馬券用に、一応印はつけてみたけれど、本線はカンパニーとウオッカの馬単マルチ。穴中の穴はエアシェイディ。この馬もカンパニーと同じ、強い8歳世代の生き残りだ。
◎カンパニー
○ウオッカ
△ヤマニンキングリー、シンゲン、ドリームジャーニー、オウケンブルースリ、エイシンデピュティ、エアシェイディ
天皇賞・秋
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