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痛快!「スター・トレック」

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見終えた瞬間に、続編が見たくなった。ハラハラ、ドキドキ満載。所々に哀しいシーンや切ない情景も織り込まれているのだけれど、全体のスピード感とスリルが、重たい気持ちを残さない。実に痛快な126分だった。

正直に告白すると、僕は「スター・トレック」のことを殆ど知らなかった。原典のSFテレビドラマ「宇宙大作戦」は1話も見たことがないし、これまでに10作放映された劇場版も見たことがなかった。僕が知っていたことと云えば、スポックという特異なキャラクターがいることぐらいで、予備知識は、ゼロに近い。
それでも見ようと思ったのは、各所での高い評判を聞いていたことと、あの「クローバーフィールド*1」を撮った、J・J・エイブラムスが監督だったことを知ったからだ。
エイブラムスは、この作品について「ファンじゃなくても楽しめる作品にした」と語っているけれど、その目論見は、見事に成功していると思う。これまでのシリーズと矛盾が生じないように、パラレルワールド(!)という設定にしたのが巧いし、登場人物たちを若返らせ、ファーストエピソード的な位置づけにしたのが心憎い。こういった構成ならば、確かに、初めての人でも十分楽しめるし、従来のファンの心もくすぐる筈だ。
主人公のジェームズ・T・カークやスポックばかりでなく、その脇を固める宇宙船の船員たちのキャラクターも、実にいきいきと描かれ、それぞれ「見せ場」があったのが印象的。それもその筈、船員たちは皆、この1作だけのキャラクターというわけではなく、これまでずっと長い間、そのキャラクターであり続けてきたのだから。
続編が見たくなったと書いたけれど、この作品の正式な続編が出るのは、2011年とのことで、まだ2年も先の話になる。しかし、焦ることはない。今回「惚れた」登場人物たちの後日談*2は、既にたっぷりと上梓されている。僕は、これからそれを十分に楽しむことができるからだ。
今回、僕はこの映画の中に仕掛けられた、既存ファンの心をくすぐる「仕掛け」に全く気がつかなかった。それでも十分楽しかったが、次回作までには、その仕掛けも含めて酔いたいなぁ、と思っている。

現在発売中のSFマガジンでは、40ページ近くも割いて、大々的な「スター・トレック」公開記念特集を実施している。いつもの購入レポートでは、「全く興味が沸かず、読み飛ばし」などと書いていたものだ。いやはや恥ずかしい。
今改めて読み返してみると、流石はSFマガジン。実に徹底した特集で本当に勉強になった。


J・J・エイブラムス監督、クリス・パイン(ジェームズ・T・カーク)、ザッカリー・クイント(スポック)、レナード・ニモイ(オリジナル・スポック)のインタビューをはじめ、新旧クルーの比較徹底紹介、これまでの劇場公開作品ガイド、徹底評論、これまでのシリーズに秘められた謎を解き明かすエッセイなど、渾身の特集になっている。
今回の映画を見て感動した人はもちろん、事前の予習としても役に立ちそうな内容*3で、オススメ。

*1:以前見に行って、そのスリルとスピード感に酔った。

*2:というか、本編。

*3:僕は、予習をせずに観賞してしまったのだけれどw


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