餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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《回顧》日本ダービー【東京優駿】

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鞍上の夢を叶えた圧巻の激走。
ロジユニヴァース、ダービー制覇で世代最強馬へ返り咲き!

馬名 性齢 騎手 タイム 着差 人気
ロジユニヴァース 牡3 横山典弘 2.33.7 2
リーチザクラウン 牡3 武豊 2.34.4 4 5
アントニオバローズ 牡3 角田晃一 2.34.4 8
皐月賞14着馬と13着馬のワンツー。
それだけで考えると、馬連37.6倍というのは不当に安すぎるように思える。しかし、この組み合わせは皐月賞1番人気馬と2番人気馬の組み合わせでもあるのだ。皐月賞の時は、この組み合わせで5倍しかつかなかったのに、あの1走を経ただけで、37.6倍に化けてしまう。馬券心理というのは面白いものだ。
などと、人ごとのように言っているけれど、僕も偉そうなことは言えない。何しろ、皐月賞の時は、「3ヶ月前から決めていた」として、果敢にロジユニヴァースを本命にしたくせに、たった1走の凡走で、急に評価を落としてしまうのだから、我ながら呆れてしまう。
もちろん、今回の無印は、皐月賞の走りだけで決めたわけではなく、中間の調教状態や、関係者のコメント*1などを読んで、総合的に判断した結果だ。他ならぬノリのダービー制覇がかかっていたから、(予想にも書いたように)単勝馬券も買った。しかし、肝心の予想では、無印にしてしまうというのだから、本当にセンスがない。
しかし、正直に言うと、そんなことはやっぱりどうでもいいのだ。直線で、ノリが内からするすると抜けた時は本当にぞくぞくしたし、東京の長い直線で先頭に立ったときは、今度こそ、今度こそ交わされるな、と願い続けた。
そして、ノリの夢は叶った。
19年前、メジロライアンでダービーの1番人気を背負い、「僕の馬が一番強い」と吹聴していたアンちゃんは、アイネスフウジンという大きな壁に阻まれた。その後、何度か惜しいチャンスはあったのだけれど、実らず、後輩たちに次々とダービージョッキーの称号で先を越され続けた。最近では、ダービーはおろか、G1の勲章からも遠ざかって、得られる物は銀メダルばかり。ノリの中では、そうとうストレスが溜まっていたはずだ。だから、そういったモヤモヤが一気に晴れた今回のダービーは、ノリにとって、本当に夢のような結末だったと思う。
そんな夢のゴール板を、ノリは静かに駆け抜けた。定番とも言えるガッツポーズがなかった。これは勝手な想像だけれど、おそらく、「ついにやった!」という気持ちよりも「信じられない!」という思いを噛みしめていたのだろうと思う。少し走ったあと、リーチザクラウンの馬上から武豊が寄り添って、ノリにハイタッチ。これでノリは、ようやく勝利の実感がわいてきたのではなかろうか。
泥まみれになりながら、しかし爽やかな笑顔でウイニングランをしたあと、帽子をとって、観客席に一礼。二礼。実に感動的で、涙が出そうになった。圧倒的1番人気の馬でもあるまいに、そこまで深い挨拶をしたのは、きっと、皐月賞惨敗のお詫びも兼ねて、という意味だったのではないかと思う。
皐月賞14着からの巻き返しなんて例がないんじゃないかと思っていたら、レース後、id:master-ryuさん経由で凄い情報を得た。なんと、「不良馬場でのダービー馬は、過去2頭とも皐月賞14着馬!」ということだった。
予想の追記でも書いたように、当初稍重だと思った馬場状態が、その後の大雨で激変。14時頃に不良馬場となり、僕は大きく心が揺れた。ロジユニヴァースの巻き返しも十分あり得る気がしたのだ。これぞ、天がロジユニに、ノリに与えてくれた運だとまで思った。ここで予想を大胆に変更できれば格好良かったのだけれど、それができなかったことが悔しい。
事前にあの情報を知っていれば…。うーん、それでも難しかっただろうか。

*1:ノリは、勝利ジョッキーインタビューでも、中間の状況は良くないと思っていた(だから自信はなかった)という類の発言をしている。


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