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追憶のライアン&ノリ

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91年の宝塚記念馬で、今春で種牡馬生活を引退したメジロライアン(牡20)が5日、函館競馬場で昼休みのイベントに登場した。宝塚記念を勝ったときのゼッケン1番をつけ、主戦だった横山典騎手を背にパドックを周回した後、芝コースに移動。管理していた奥平真治元調教師(70)らが見つめる中、4角のポケット地点からゴールまで約400メートルを力強く駆け抜けた。この日のために、7月初旬からメジロ牧場(北海道洞爺湖町)で運動をこなし、備えてきた。
名コンビ復活に、横山典騎手は「楽しかった。最高だね。ファンが喜んでくれて、馬って素晴らしいってあらためて実感した」とうれしそうに話した。ライアンは今後、メジロティターン、メジロパーマーなどとともにメジロ牧場で余生を過ごす。
【nikkansports.com】

うぉぉぉーっ、見たかったなぁ。
ノリとメジロライアンがコンビを組んだのは、今から18年もの昔になるけれど、鮮明に覚えている。あの頃は、まだ減量騎手であり、単なる負けん気の強い「あんちゃん」に過ぎなかった横山典弘。そして、その負けん気に応えるかのように、力強く怒濤の末脚を繰り出し続けたメジロライアン。弥生賞で、泥んこになりながら、馬群のど真ん中を突き抜けてきた脚を、僕は今でも忘れられない。
しかし、その、かたくなななまでに追い込み一辺倒のスタイルが、クラシック戦線では裏目に出てしまった。皐月賞では、出遅れた上、馬群を捌けず、伏兵ハクタイセイにしてやられ、続くダービーでは、1番人気を背負い、外から猛烈に追い込みを見せたものの、中野栄治アイネスフウジンの完璧な逃げに封じ込まれてしまったのだ。
京都新聞杯をレコードで制し、菊花賞こそ、と思ったものの、今度は新星メジロマックイーン*1の後塵を拝し、有馬記念では、オグリキャップのミラクルラストランに阻まれてしまったのだから、つくづく運がない馬だった。
それでも僕は応援し続けた。ノリの、そしてライアンの、ひたむきで不器用な競馬が本当に好きだったからだ。だから、宝塚記念で、捲りながら4角先頭という「奇襲」をとった時は本当に驚いた。しかし、当時のマックイーンに勝つには、ああいった戦法しかなかったのかもしれない。勝負所をふまえて、いつもより早めにスパートしたライアンと、それを無理に抑え込まなかったノリ。まさに両者の絆が生み出した勝利だった。
僕は、あれで、ノリの肩の荷が下りたのではないかと思っている。あそこで勝てなければ、ノリが、関東リーディングにまで上り詰めることはなかった筈だ。それほどまでに、運命的なコンビであり、運命的な勝利だった。だから、今回、宝塚記念制覇時のゼッケンをつけたメジロライアンに騎乗できたことは、ノリにとっても感慨無量に違いない。
ライアンは、宝塚記念後、屈腱炎に泣かされ、G1を勝つことはできなかったけれど、種牡馬としても、初年度からメジロドーベルとメジロブライトを出すなど、内国産の雄として、その地位を確立した。
サンデーサイレンスという存在さえいなければ、まだまだ活躍馬を生み出せただろうになぁと思うけれど、それを今更嘆いても仕方ないだろう。今後は、故郷のメジロ牧場で、ゆったりとした余生を過ごして欲しいと思う。
ライアン、お疲れさま。

(父) メジロライアン   牡20   (美)奥平真治(70歳)
馬主 メジロ牧場 アンバーシヤダイ 母父 メジロサンマン
生産者 メジロ牧場 メジロチエイサー 母母 シエリル
生産地 伊達市    生年月日 1987年 4月11日 毛色 鹿毛
中央成績 7- 4- 3- 5 7- 4- 3- 5 収得賞金 10550万円
芝重 3- 0- 1- 0 0- 0- 0- 0 本賞金 48693万円



日付 レース名 着順 騎手 斤量 距離 タイム 着差 コーナー順 3F
920322 日経賞 G2 11 9 1 1着 横山典弘 59 芝2500重 2.38.3 -0.4 7-5-3-2 37.8
920126 アメリカG2 11 7 1 6着 的場均  59 芝2200良 2.13.6 0.8 6-7-5-4 35.8
911222 有馬記念G1 15 15 5 12着 横山典弘 57 芝2500良 2.32.0 1.4 8-8-8-8 36.8
910609 宝塚記念G1 10 1 2 1着 横山典弘 56 芝2200良 2.13.6 -0.2 4-3-2-1 ----
910428 天皇賞春G1 18 1 2 4着 横山典弘 58 芝3200良 3.19.3 0.5 13-15-12-8 ----
910310 中山記念G2 11 9 1 2着 横山典弘 57 芝1800良 1.47.9 0.2 10-9-6-6 35.5
901223 有馬記念G1 16 5 3 2着 横山典弘 55 芝2500良 2.34.3 0.1 9-10-8-6 35.1
901104 菊花賞 G1 18 18 1 3着 横山典弘 57 芝3000重 3.06.6 0.4 8-9-8-3 ----
901014 京都新聞G2 15 11 1 1着 横山典弘 57 芝2200重 2.12.3 -0.1 10-9-8-5 ----
900527 東京優駿G1 22 6 1 2着 横山典弘 57 芝2400良 2.25.5 0.2 11-12-11-6 35.6
900415 皐月賞 G1 18 13 2 3着 横山典弘 57 芝2000良 2.02.5 0.3 17-15-13-9 36.7
900304 報知杯弥G2 14 14 2 1着 横山典弘 55 芝2000不 2.05.4 -0.1 11-11-9-5 38.2
900120 ジュニア 9 6 2 1着 横山典弘 55 芝2000稍 2.04.6 -0.0 4-4-6-6 36.5
891223 ひいらぎ400* 15 2 7 1着 横山典弘 54 芝1600良 1.35.4 -0.3 9-12-12 36.1
891203 葉牡丹賞400* 11 3 1 5着 安田富男 54 芝2000良 2.03.2 1.1 5-6-7-7 37.5
891118 未勝利* 8 2 2 1着 横山典弘 53☆ 芝1600稍 1.37.5 -0.2 3-6 ----
891029 未勝利* 11 3 4 3着 横山典弘 52☆ 芝1400良 1.24.9 0.7 2-3 ----
890722 新馬 8 6 1 6着 柏崎正次 53 芝1200良 1.12.5 0.7 2-2 37.1
890709 新馬 6 3 2 2着 柏崎正次 53 芝1200良 1.12.4 0.1 2-2 37.4

*1:その後の活躍は言うまでもないけれど、菊花賞時点では、1500万下の嵐山特別2着馬に過ぎなかった。


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