天皇賞（春）

競馬に絶対はない。それはもちろんわかっている。
しかし、ディープインパクトは「絶対の夢」を見させてくれる馬だ。有馬記念でその夢が崩れたことを知っても、夢の続きを見てみたい。そんな思いを抱かせてくれる馬だ。
今回の天皇賞(春）には、生涯唯一の黒星を喫したハーツクライがいない。その宿敵は、ドバイでG1を制し、ディープ以上の国際的な評価を得てしまった。ディープインパクトとしては、再び対決するその日まで、もう負けるわけにはいかない筈だ。2週目の第3コーナー。いつものように、馬なりで、風のように上がって突き抜けてこい。
ディープインパクトの単。
昔ならば、これだけ圧倒的な馬がいると馬券的妙味が薄く、よほど買い目を絞らないといけなかったが、今は違う。３連単という素晴らしい馬券のおかげで、ディープインパクトを1着に固定しても、2着、3着馬が少し狂えば、それなりの配当が得られる。要は、2着、3着馬の馬連を考えるイメージで予想をすればいいのだ。
対抗（＝2着候補の本命）はリンカーン。ディープインパクト逆転は難しくても、その他の馬相手ならば、この馬の力が１つ抜けている。昨秋JC4着、有馬記念3着。ハーツクライとはともに0.3秒差だ。58kgでは連対さえできなかった馬が、前走の日経賞では58kgを背負って楽勝。今が充実一途の時だ。
春の天皇賞は、去年まで2年連続して1番人気惨敗となっているが、ともに4角後方の位置取りで、この馬には全く向いていない競馬を強いられたことが敗因だと思う。長距離G1での折り合いにかけては武豊を凌ぐとさえ思える横山典弘鞍上ならば、そんな愚は犯さない。去年のクラシック戦線では、アドマイヤジャパンに騎乗し、ディープインパクトの強さを誰よりも判っている男だ。そんな男が、日経賞後のインタビューで「八分ぐらいの出来だったが、（ディープインパクトと戦うためには）落とせなかった」と言っている以上、逆転の夢まで持っているとみる。
以下は大混戦で、全ての馬にチャンスがあると思っているが、京都得意のローゼンクロイツ、スタミナの塊マッキーマックス、前走の内容が良かったトウカイトリック、もはや終わった気もするが「3着なら」のデルタブルースあたりまでか。
馬券は３連単フォーメーションで、◎→○→△△△△を厚めに4点。◎→△△△△→○を薄めに4点で抑え。計8点勝負。
◎ディープインパクト
○リンカーン
△ローゼンクロイツ
△マッキーマックス
△トウカイトリック
△デルタブルース