さぁ、クライマックスの始まりだ。
川崎チネチッタで、「ボヘミアン・ラプソディ」の応援上映を堪能した後、僕は、裏通りへ繰り出した。
「三鶴」という名の中国料理店に入店。
カウンターに座って、ひとしきりライブの余韻に酔いしれていた頃、それが、ついに僕の眼前に登場した。
焼餃子来たーーっ!
いやぁ、何と美しい焼き色、何と綺麗なフォルムだろう。
自家製の餃子であることが、一目でわかる。食べる前から、「絶対これは美味しいぞ!」と期待させてくれる餃子だった。
iPhone SEとのサイズ比較。
それほど大きな餃子ではないけれど、かといって、小ぶりでもない。
具がしっかり詰まっていることは明白だから、食べやすくて、かつ、食べ応えのある餃子に思えた。
囓ってみる。
旨いっ!
期待のハードルをかなり上げていたにも関わらず、それを超える美味しさだった。
なんと言っても、皮が旨い。しっかりと味がついていて、少し甘みを感じる。
そして具がこれまた抜群。野菜はしっかりざく切りで、その食感が心地いいし、豚肉とのバランスも絶妙。
噛みしめるたびに、肉汁の旨味が口内に溢れてきて、幸せな気分になる。
皮と具、どちらにもしっかりと味がついていて、かつ、その一体感が完璧。
だから…。
こういったタレ類などは不要かもしれない。
焼餃子を注文する際、僕は、「かわさき餃子みそ」タレをリクエストした。
その時、《うちの餃子には合わない》と言っていた、店員さんの言葉を思い出す。
確かに、これだけしっかりとした味がついている餃子だと、味噌味のタレは邪魔になる。納得だ。
また、店員さんは、「自家製の辣油で召し上がるのがオススメです」とも言っていた。
僕は、主食である「東亭」の餃子において、もっぱら、辣油だけでそれを食べている。
九鬼 胡麻辣油という、史上最高の辣油に出会ってから、それをリピートし続けているのだ。
最高の辣油は、餃子本来の美味しさを邪魔せず、かつ、さらに旨味も引き出すことが可能。
この店の自家製辣油であるならば、それを実現しているかもしれないと思いつつ、僕は、その辣油をつけて食べてみると…。
旨いっ!!
僕の貧弱な語彙では、旨さのアップぶりを伝える表現が浮かばなかったので、フォントサイズアップw
自家製の辣油は、独特のシナモン風味で、九鬼 胡麻辣油とはベクトルが異なるが、これもまた超絶の美味しさだった。
そして何より、自家製餃子との相性が抜群。
皮と具の美味しさを存分に引き出す、申し分のないサブプレーヤー…いや、サブじゃない。これはもう、十分に立派な主役だ。
勢い、僕は水餃子も注文。
これだけ餃子が旨いのだから、一品料理も間違いなく美味しいと確信し、オススメメニューの中から、「カキのチリソース炒め」も注文した。
そしてもちろん、ビールも追加だ。
水餃子は、ビールと一緒にやってきた。
ヒダがとっても美しい。まさに、自家製餃子の美、だ。
皮も具も、焼餃子と同じなので、もちろんその味も文句なし。
だから、焼餃子と同じく、僕は、まずそのままで味わい、自家製辣油とのコラボも堪能した。
一品料理、「カキのチリソース炒め」も登場。
大ぶりでプリプリのカキが、溶き卵の入った、優しい味のチリソースに馴染んでいて、実に美味しい。
僕が今回、これを注文したのには、理由がある。
カキが好き、炒め物が好き、ということも大きな理由だが、それだけではなかった。
そう。
餃子にチリソースをつけて食べよう、と思ったのだ。
《餃子&チリソース》の相性は、なかなか良くて、僕はたまに実践している。
例えば「餃子の王将」では、《海老チリ》ソースと焼餃子の組み合わせが、結構美味しい。
だから、この店でも、それを実践してみようと考えたのである。
ということで、実践。
うーん、これはちょっと微妙w
前述の通り、この店の餃子にはしっかり味がついているので、《チリソース》味が、それと喧嘩してしまうのだ。
やっぱり、ここの餃子は、単体で、そして、自家製辣油をつけて堪能するべきなのだ、と僕は実感した。
とまぁ、ちょっとした実験失敗はあったものの、でも、僕は本当に満足だったし、文句なしの店。
今度は、色々な単品料理も食べてみたいので、是非みんなと訪れたい。