appleからは、赤い衝撃のiPhone 7とともに、新iPadも発表された。
発表前には、10.5インチの新型iPad Proが出るとか、7.9インチのiPad miniが進化して、iPad Proシリーズとして登場するという噂もあった。
僕は、そんなにiPadの系列が分化すると、何が何だかよくわからないと思いながら、それでも新iPadの行方については気になった。
これまで気に入って使ってきたiPad Air 2が、利用2年を超え、appleの保証も切れたので、ビビッとくるモデルが来れば、買い換えも検討しようと思っていたからだ。
ところが、いざ、蓋を開けてみたら…。
これが発表されただけだった。
ん?iPad…?ProでもAirでもなく、ただのiPad…?
僕は、一瞬、何が発表されたのか、よく理解できなかった。
「一面に広がる楽しさ」というキャッチコピーも、いつも強気なappleにしては、弱いキャッチコピーだなぁという気がした。
そして、いつの間にか、Apple storeのラインナップから、iPad Air 2が消えていた。衝撃。
ということで、いろいろと情報を整理してみると、iPad Air 2と比べて以下のような変化の生じたモデルであることがわかった。
- 9.7インチサイズ(iPad Air 2と同じ)
- 容量、カラーリングは、iPad Air 2と全く同じラインナップ
- プロセッサー、コプロセッサの性能が若干アップ*1
- バッテリ容量が27.3Whから32.4Whにアップ
ということで、一応iPad Air 2のマイナーチェンジ版と言えなくもない。
ならば、なぜ、iPad Air 3ではなく、無印「iPad」になってしまったかというと、以下の理由があった。
- 本体の厚みが6.1mmから7.5mmに!
- 重量が30g程度アップ!*2
となってしまったからだ。
折角、初代Air→Air2で、薄く、軽く進化したのに、これは完全な退化。「Air」が名乗れないのも当然だろう。
バッテリ容量アップの影響があるようなのだけれど、薄さや軽さを犠牲にしてまで、アップさせる必要があったのだろうか。
僕は大いに疑問なのだけれど、appleにとっては、必然の流れだったのかもしれない。
9.7インチ版のiPad Proがある今、同じ9.7インチのiPad Air 2が進化すると、Proとの区別がつかなくなり、Proの優位性が揺らいでしまうからだ。
今回の新しいiPadは、iPad Air 2よりCPUが進化したとはいえ、iPad Proに比べると劣る。
iPad Proシリーズよりも、「厚く」「重く」「CPU性能が落ちる」下位モデルの位置づけとして、9.7インチの無印iPadが誕生した、ということなのだ。
完全に下位モデル、という位置づけになったこともあって、その売りは、「廉価」であること。
最も安い32GB WiFiモデルは、3万7800円。なんと3万円台で入手可能。一番高い128GB WiFi+セルラーモデルでも6万3800円なのだから、非常にリーズナブルだと思う。
僕がiPad Air 2の128GB WiFi+セルラーモデルを買った2年半前は、89,800円もしたので、いやぁ、安くなったものだなぁと思う。
だから、この「廉価」は大いに魅力なのだけれど、個人的には、厚く、重くなってしまったことが非常に残念。
僕は、薄くて軽いAirシリーズが気に入っていて、今後、ますます進化していくと思っていたからだ。
ということで、個人的には、今回の「進化<退化=廉価iPad」は完全スルー。
しばらくは、まだ、iPad Air 2を使い続けていこうと決めた。