WWDC19(Appleの開発者向けイベント)が終了した。
新型Mac PROの発表があり、斬新な(おろし金?)デザインで話題になっているが、iPhoneやiPadの新製品サプライズはなかった。
ただ、ガジェットユーザーとして、見逃せない発表もあった。
それは、iOS 13のリリースと…。
別途に発表された「iPadOS」のリリースだった。
ただ、僕は、その違いがすぐによくわからなかった。
iOSを、《iPad》用にちょっとしたカスタマイズし、「iPadOS」という名前で呼ぶだけなのかと思った。
しかし、それは大きく違っていたのだ。
What’s in a name? 《名前にどんな意味があるの?》
と言ったのは、「ロミオとジュリエット」のジュリエット。
この歌劇では、《バラは、どんな名前で呼ばれてもバラ。美しく香る。大きな意味なんてない。》と謳ったが、 Appleにとっては、そうではなかった。
What’s in a name? 《名前にどんな意味があるの?》
Quite a bit, actually. 《実際、かなりの意味があるんだよ》
と返してきたのだ。
iPadOSは、iOSの類似品じゃない。その名前に意味があるし、内容も異なっている。そんな自信が溢れ出ている気がした。
そしてそれは、まさにその通りだった。
僕は、新しいOSの紹介ページをつらつらと眺めて、大いに驚いた。
その全貌については、まだ掴み切れていないのだけれど、大まかに列挙すると…。
- ホーム画面にウィジェットが表示
- 2つのアプリを並べて表示するスプリットビュー
- 複数アプリを並べて開くスライドオーバー
- Apple Pencilのレイテンシー(反応時間)大幅短縮
- ファイルアプリの大幅強化
- USBドライブやSDカードなど、外部ストレージも使用可能に
- デスクトップPCと同じレベルのブラウジング
- ダウンロードマネージャーの搭載
- 30個の新しいキーボードショートカット
- タブ管理の強化
- アプリに好みのフォントを使用可
- テキスト編集機能、操作性の向上
等々…。
確かにこれは、単なるOSの名前の変更じゃない。iPad史上における、大きな革新だ。
個人的には、新OS搭載で、パソコンの操作性に近づいてきたような気がする。
もちろん、iPhoneと同様に使える機能も沢山あるし、それが大きなポイントでもある。
しかし、iPadはあくまでiPad。《大きなiPhone》じゃない。だから、新しいOSにも意味がある。
今回の発表を、僕は、そんな思いで受け止めた。
ひとつ残念なのは、マウスへの対応が謳われなかったこと。
デスクトップPCの操作性に近づけば近づくほど、やっぱり、マウスを使いたい!と思う。
ただ、今回は、iPad革新の第一歩。
専用の新OSになったことで、マウス機能搭載の夢も、いずれ叶いそうな気がしている。