嬉しくてたまらない。
僕が心から尊敬している羽生善治先生が、ついに歴代最多勝を達成したからだ。
昨晩は、テレビでニュース速報も流れたほどの大記録。
将棋に興味がない人にも、これが「偉業」であることは伝わったと思う。
僕は、昨晩のTwitterでも呟いたのだけれど、この嬉しさは、やっぱりブログでも書き残しておきたかった。
何が嬉しいと言って、永瀬拓矢叡王を破っての勝利という点が大きい。
永瀬叡王は、今をときめく若手のホープ。その年齢は、まだ26歳であり、48歳の羽生先生とは22も離れている。
昨年度は、「あの」藤井聡太七段に次ぐ、2位の勝率(8割)を誇る強豪で、今年度は叡王戦をストレート勝ち(4勝0敗)したほど、乗りにのっている棋士だ。
しかも。
現役の棋士では数えるほどしかいない、「羽生先生に勝ち越している」羽生キラー。(永瀬叡王の7勝3敗)
直近でも、王位戦リーグの初戦や竜王戦1組トーナメント戦という重要な棋戦で、羽生先生を破っている。
羽生先生は、そんな《天敵》相手に、大記録がかかるプレッシャーの中で見事勝利したのだから、素晴らしいと言うしかない。
しかも。
今回は、王位戦挑戦者決定リーグ(白組)の優勝がかかる、プレーオフ戦で勝ったというのも大きい。
あとは、赤組優勝者である木村一基九段*1を破れば、豊島三冠(名人・王位・棋聖)への挑戦権を得ることになる。
木村九段は、先日の竜王戦1組ランキング戦出場者決定戦で、羽生先生に勝利。
「千駄ヶ谷の受け師」や「オジオジ」という異名を持つ、棋界きっての人気者オジサン (と言っても、羽生先生より3歳年下なのだけれど^^;)だ。
僕は木村九段も大好きなので、少し悩ましいが、今回ばかりは、やっぱり羽生先生を応援。
ただ、今後の道程は険しい。
たとえ木村九段に勝利したとしても、ラスボスである豊島三冠の壁が立ちはだかる。
しかし僕は、何としても、王位を獲得してもらいたいと願っている。
羽生先生には、《タイトル獲得通算100期》という、前人未踏の大記録もかかっているからである。
木村九段との大決戦は、明日。
非常にタイトなスケジュールだが、羽生先生には、何とか万全な体調・気力で臨んで欲しいし、勝利を願いたい。
*1:こちらも昨晩プレーオフが行われ、菅井七段相手の激闘を制した。