先週末に鑑賞。
原題は、「A Dog's poupose」だから、直訳すると「犬の目的」になる。
ただ、直訳タイトルではイメージが硬すぎると考えられたのか、邦題は、「僕のワンダフル・ライフ」となったようだ。
馴染みやすい語感だし、日本での犬の鳴き声にも引っ掛けている(?)ので、映画を見るまでは悪くないタイトルだと思った。
しかし、鑑賞後は、原題の方がよかったのではないかと感じている。
なぜか。
「僕のワンダフル・ライフ」と言うタイトルだと、「僕」というのが人間のことを指し、さらに、ポスターなどのイメージをもとに、少年と犬の成長物語(だけ)のように思えてしまう気がするからだ。
僕は、この映画の予告編を見ずに鑑賞したため、実際、そのように誤解していた。
しかし、実は、このタイトルが示す「僕」は「犬」のことであり、犬側の視点から見た「ワンダフル・ライフ」ということだったのだ。
その点については、予告編を見た人には十分伝わると思うけれど、逆に、僕と同様、予告編を見ていないと、戸惑いも生じるのではなかろうか。
そもそも、この映画の原作となった小説名は、「野良犬トビーの愛すべき転生」。
それを考えると、原作名、もしくは、「犬の目的」こそが、タイトルにふさわしかったんじゃないかなぁ…と、僕は思う。
と…タイトルはともかく、この映画が、「ワン」ダフルな映画であることは間違いない。
主演格となる犬は、ストーリーの中でつぶやき続けているが、その言葉は人間には直接届かないため、数々の誤解やすれ違い、そして、トラブルも生じる。
しかし、映画全編を貫くのは、飼い主たちと犬の間に通う愛だ。
サイドストーリー(?)になっている部分も含めて、犬好きにはたまらない、心打たれるシーンが満載。ユーモア要素もたっぷり含まれていて、劇場内は、何度も笑いの渦で包まれた。
そして。
個人的には、後半に衝撃が訪れる。
転生を繰り返し、数々の飼い主を渡り歩いていく犬は、その都度名前も変わっていくが、そのうちのひとつが、なんと、今年死んでしまった僕の愛犬と同じ名前で…。
これで僕の涙腺はアウトになった。
その後、物語は、エンディングへと向かっていくのだけれど、ある程度予測していたような流れであるにも関わらず、やっぱり僕は、感動が溢れておさまらなくなった。
やっぱり、犬はいい。犬と人間は本当に素晴らしい。
これは、犬を飼っている人や、犬を愛している人全てにとって、夢の、魔法の物語だ。
願わくば、僕の犬も、この映画のように…などと考えていたら、むせび泣きがとまらず、エンドロールが終わっても、しばらく席を立てなかったほど。
全ての犬好きにオススメ。涙もろい人は、ハンカチの用意をお忘れなく(^^;
蛇足:映画を見終わってから、このエントリーの参考に…ということで予告編を見て驚いた。「僕」の意味はわかったけれど、ネタバレ満載。これを先に見てしまったら、あんなに感動しなかったかも…。これから鑑賞予定の人は、できれば、予告編を見ずに(あるいは忘れて)映画を見ることをお勧めしたい。
パンフレットも、もちろん購入。
写真の数々を見ていたら、映画の感動が甦って、止まらなくなった。
また泣いてしまうかもしれないけれど、ロードショー期間中に、できれば、もう1度見に行こうと思う。