先週末から公開になった映画で、原作は、DCコミックス(アメコミ)の人気作品。
シャザム! :魔法の守護者(THE NEW 52! ) (DC)
- 作者: ジェフ・ジョーンズ,ゲイリー・フランク,中沢俊介,内藤真代
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2015/02/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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しかし僕は、アメコミを殆ど読んだことがなく、DCのみならず、マーベルコミックについても疎い。
映画化作品についても、殆どが未見。なんたって「アベンジャーズ」シリーズだって見ていないのだ!(威張ってどうするw)
ということで、アメコミ的興味は全くなかったのだけれど、なんとなく、気楽に楽しめそうな映画だったため、見に行くことに決めた。
以下、ネタバレに気をつけて、僕なりの感想を書かせていただこう。
キャッチコピーは、「見た目はオトナ、中身はコドモ」ということで、いかにも脳天気で楽しい作品っぽい。
ただ、導入部の印象は、それと大きく異なっていた。
オープニングと本編との繋がりがちょっとわかりにくく、ヒーロー登場までが少し長いため、僕はダレそうになった。
さらに。
この映画の主人公となる《コドモ》の性格が疑問。
キャラクター設定としては、「(とある理由により)ちょっと暗くて、とっつきにくい子供」という感じで描かれている。
それが、いざヒーローに変身して《オトナ》になると、性格が一変。
とびきり明るくなってしまうため、どうにも違和感が生じる。
僕は、最初に、「えっ、これ、同一人物なの?」と思ったほどだ。
まぁ、多感なコドモの時期だから、変身した途端に気分が切り替わるのかもしれないけれど、それにしても変わりすぎな気がする。
その後も、主人公は、オトナとコドモを行ったり来たりして、そのたびに僕は違和感を抱いたのだけれど、まぁ、慣れた。(慣れさせられた。)
また、主人公を取り巻く《新しい家族》たちとの関係も微妙。
主人公との絡みが薄く、そのキャラクター設定がよくわからない人もいるため、どうにも感情移入がしにくいのである。
ヒーロー物としてお約束である《悪役との対決》という点でも、あまり新鮮味はないような気もする。
戦闘の場も、ほぼ、フィラデルフィア市街地だけに限られており、そのスケールが非常に狭い。
ということで、ツッコミどころ満載の映画なのだ。
しかし、そういった点はあるものの、面白いか面白くなかったかと言われれば…
めちゃめちゃ面白い!
コメディセンスが秀抜で、僕は何度も笑わせてもらったし、シリアスなシーンでは胸が熱くなった。
クイーンのファンにとっては、「おっ!」と思うシーンも用意されており、感激だ。
後半、伏線の回収も見事で、「そういうことだったのか!」というサプライズもある。
気がつくと、あっという間の2時間超。僕は十分に楽しませてもらった。
こういった映画は、色々細かいことを考えず、成り行きに身を任せて、無心で見るのが吉なのかもしれない。
お楽しみは、ラストシーンの後にも続く。
エンドロールが流れても、絶対に最後まで見ないと損をする映画だ。*1
後味がとっても良いし、鑑賞後は、思わず「シャザム!」と叫びたくなる。
とにかく楽しい映画を見たい人には、自信を持ってオススメ。
*1:僕は、エンドロール終了までがひとつの作品だと思っているので、必ずじっくり堪能するのだけれど、その途中で帰っちゃう人もいるんだよなぁ…。なんだかもったいない。