餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

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JALに一喜一憂させられた、とある修行僧の旅の記録(前編)

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僕は、かつて修行僧だった。

…と言っても、悟りを求めたり、滝に打たれたりしたわけではない。修行僧は修行僧でも、「JAL」修行僧のことだ。

こう書くと、よく、「マイルを貯める人たち?」と誤解されるのだけれど、そうではない。僕なりの解釈で修行のことを説明すると…。

ただひたすら、修行の如く飛行機に乗り続け、ポイントを溜めることで、航空会社が設定している上級会員を目指す人のこと

を指す。

僕は、4年前、まさにひたすらJALの飛行機に乗りまくった。週末や夏休みなどを使って…。

羽田-那覇-宮古-那覇-宮古-那覇-(中略。那覇に一泊)-宮古-那覇-羽田12フライトの旅とか、羽田-福岡-宮崎-福岡-宮崎-(中略。宮崎に一泊)-福岡-羽田22フライトの旅とかを行ったのだ。

例えば、那覇-宮古修行は、こんな感じ。

同じところの往復では面白くないんじゃないか?と思われるかもしれないが、いやはやどうして、結構面白かった。

旅先では、色々と現地の美味しい餃子を食べられたし、夜明けランも実施した。

同じ飛行機での行ったり来たりは、精神的にも鍛えられるので、マラソン後半の持久力養成にもなる。(←ホントか?w

また、CAさんと楽しく会話できると言う(隠れた)メリットもある。例えば、那覇-宮古行では、宮古に到着した飛行機が、そのまま那覇に戻るので、CAさんも変わらないことが多い。

そうすると…飛行機に搭乗する際、「お帰りなさい」と笑ってくれたり、名前入りのメッセージカードをくれたりする。

希望すれば、一緒に記念写真(何の記念だよ)などを撮ってもらえたりもするので、CAマニアの人にはたまらないだろう。

もちろん、「JAL」修行の他に、「ANA」修行というのもあって、そのイメージカラーから、JAL修行僧は「赤組の修行僧」、ANA修行僧は「青組の修行僧」と呼ばれる。

その修行は1年間行わなければならないが、たった1年行えば、その後には、快適な旅が待っている。

僕は、2013年にJAL便に84回搭乗し、そのおかげで、翌年はプレミアステータスを獲得。

このカードを受けとった時の感動は、今でも忘れない。

さらに40回近く乗れば、最上級の「ダイヤモンド」ステータスが得られたのだけれど、JALの場合、プレミアは、ダイヤモンドとほぼ同格なので、僕はここで打ち止めにした。

細かい違いについては…。

ここで詳しく紹介されているので、気になる方はご参照いただければと思う。

いったん、「サファイア」以上のステータスを獲得すれば、JGC(JAL Global Club)会員になることができ、その権利は、規定の年会費を払い続けるだけで、毎年継続する。

ということで、僕は、赤組の修行を終えた後、晴れてJGC会員として、その恩恵を感じている。

今回の北海道行では、まさにそれを実感。

僕は、今回の北海道マラソン参加にあたり、マイルの特典航空券で新千歳へのフライトをとることにしたのだけれど、これには本当に難儀した。

特典航空券でチケットがゲットできるようになるのは、搭乗日の2ヶ月前。だから、その時点で、埋まっているしまっている便もある。

例年、この時期は、北海道マラソン参加者で集中するから苦しい上に、今年は…。

この煽りをくらって、全く便がとれない始末。

僕は当初、レース前日の便が、東京21:05発のフライトしか取得できず、目眩がした。

この便の新千歳着は22:40だから、受付なんてとっくに終了しているからだ。

ただ、いったんこの便を取得したあと、粘り強く毎日JALのページを確認したら、ぽつぽつと前の時間帯の便に僅かながら残席が出てきて、結局、羽田15:30発の便まで遡ることができた。

ただ、その後も毎日チェックしたが、ついに空きが出ることはなかった。かえすがえすも、三代目なんたらが恨めしい。

羽田15:30の便の新千歳着は、17:50。

そこから北海道マラソン受付会場となる札幌大通公園までは、1時間超かかる。

受付は20:00までなので、一応間に合うけれど、Expoもほぼクローズド状態だし、前夜の宴にも参加できない。実に寂しいマラソン前日となってしまう。

しかし、僕は諦めていなかった。まさに、こういう時にこそ、修行の成果を生かせるからだ。

JALの国内線特典航空券は、当日の空港で、「その便よりも以前の便には、全て振替可能」という大きなメリットがある。

先得などと呼ばれる割引運賃でのフライトは、便固定だから変更不能だし、8月の羽田-北海道便はとても高い。

だから僕は、特典航空券にこだわったわけだし、そして、今回こそは、そのメリットを生かせる機会だと思った。

羽田空港には、12:00過ぎに到着。JGCメンバー専用のチェックインカウンターで、15:30以前のフライトを全てキャンセル待ちした。

羽田空港は、キャンセル待ち状態の仮チケットで、保安検査場内に入ることができるため、僕は多数のキャンセル待ち時間を睨みながら、とりあえず、ラウンジで待機することにした。

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ラウンジには、生ビールや各種お酒、おつまみなども常備されているが、レース前日なので、グッと我慢。

心落ち着くミルクを飲み、JALの機体などを眺めて、時間を潰そうと思った。

一番最初のキャンセル待ち便は、12:30の便。

フライト10分前までに、キャンセル待ちカウンターにいなければならないため、「受付したばかりだから、無理だよなぁ…。」と思いつつ、僕は、一応、カウンターに向かった。

キャンセル待ちには序列があって…。

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JAL国内線 - 空港での空席待ちについて

修行僧だった僕の種別はA。

激しい修行をした翌年だけは、Sクラスになったが、その後、1年間で降格になってしまった。

Sクラスは、自動維持はできないため、前年激しい修行を達成した人か、あるいは、海外出張などで頻繁にJALを利用する(本来、こちらが本当の意味のステータス)人しか存在しない。

だから、それほどいないだろう…?と思うのだけれど、なかなかどうして、Sクラスの人は多いのだ。

人気が高い平日の羽田-伊丹便などは、Sクラス以外のキャンセル待ちは、ほぼ通らないという噂もある。

Sクラスの人がキャンセル待ちに予約してしまうと、いくら、先に予約していようがいまいが、Sクラス優先。

そして、今回のキャンセル待ちも、当然Sクラスの人の名前が呼ばれ続けた。

しかし…。

一通り、Sクラスの人の呼び出しが終わると、まだAクラスにも枠が残っていたようで、呼び出しの最後の1人として、僕の番号がコールされた。

やった!僕は、思わず心の中で快哉した。

ここで名前を呼ばれなければ、次の便は13:30。

1時間も待たなければいけなかったところで、しかも、次に乗れるという保証もない*1ので、本当に嬉しかった。

いやぁ、ついてる。

これは幸先いい旅になりそうだなぁなどと思い、僕は、無料の機内Wi-Fiを堪能しながら、その幸せに酔いしれた。

しかし…それは大きな罠だった。僕は、全然ついてなんかいなかったのである。

(以下、続く。) 

 

 

*1:次の便のキャンセル待ち枠数ぶん、Sクラスの人の予約が入ってしまうと、そちらが優先。


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