今回の大阪マラソンは、どうしてもレース中の写真を撮りたかった。
苦節7年目にして、初めて出場が叶った念願の大会。この機を逃すと、次はいつ出走できるからわからないため、写真で記録を残して起きたかったのだ。
ただ、どうやって撮るかは少し悩んだ。
iPhone SEで撮ることも可能だけれど、防水でも防塵でもないから、レース時には気を遣うし、機動性にも欠ける。
現状、僕のメインのデジカメは、PowerShot SX720 HSで、これを使う手も考えたが、レースで使うには、少し大きすぎる。
この時は、「ポケットいっぱい短パン」に入れて走っているので、決して無理ではないが、腰周りに、ずっしりとした重さを感じた。
レースではなるべく装備を軽くしたいので、やっぱり僕はためらった。
それに…そもそも、このデジカメも、耐水、耐衝撃の機能を有していない。
練習ならともかく、激しいレース時の使用には不適なのだ。
2年前までは、状況が違った。
僕には、Cyber-shot DSC-TX5という強い味方がついていたからだ。
もう7年も前のデジタルカメラだから、機能的には大きく劣るけれど、ブログに残す程度の画質ならば、必要十分。
何より、このデジカメは、防水・防塵・耐衝撃でありながら、非常にコンパクトという、代えがたい魅力がある。
まさに、ランニング中に使うには、もってこいのデジカメだったのだ。
シャッターカバーをスライドさせると、一瞬にして撮影可能になるので、安全性も機動性も非常に高く、本当に使い勝手のいいコンデジだった。
最近のコンデジは、画質などの向上が著しいけれど、それに伴い、大型化の傾向にある。
ソニーのCyber-shotシリーズでも、このDSC-TX5の流れを汲む系列が発売されてきたが、4年前のCyber-shot TX30を最後に、ラインナップから姿を消していた。
だからこのコンデジは、僕にとって、非常に貴重なガジェット。
僕は、当初これを中古で購入したが、その後、故障した時は、購入代以上のお金を払ってまで修理するほど、入れ込んでいたのだ。
修理後、新品同様に生まれ変わって、とても嬉しかったことを思い出す。
だが、僕がこれをレースで活用できたのは、2年前の福岡マラソンまで。
この時も、僕にとって思い出の地である福岡の写真を何とか納めておきたかったので、タイムを少々犠牲にしても、撮影にこだわった。
結果、美しい写真を残しておくことができたので、とても嬉しかったことを覚えている。
しかし、このレース後、再び調子が悪くなり、いざ起動してもブレブレになり、使えなくなってしまった。
流石に二度目の修理に出すわけにはいかないので、僕はこれをお蔵入りにしていた。
しかし、今回、ふと、これをまた起動させてみようと思いたった。
いったんは新品同様になっていた筈なのに、再び、塗装は剥げて、かなり見苦しい姿になってしまっている。
やっぱりダメか、と思いながら、僕は、バッテリを充電させ、立ち上げてみると…。
おぉ、なんと、普通に起動するじゃないか!
僕は、何かの間違いかもしれないと心配し、テスト写真を何枚か撮ってみても問題なかった。
これならば、大阪マラソンのレース中に使える!
あんなに調子がおかしかったのに、なぜ突然治ったのかはよくわからなかったけれど、結果オーライ。
使えるならば、こんなに素敵なお供はない。僕は大いに歓喜した。
ということで、僕は、念願のレース中写真を多数撮ることができたのだけれど、その復活は、唐突に終わりを告げた。
なんと…32.5km地点のまいどエイドを超えたあたりから、僕の体調に合わせるかのように、再びこのコンデジは故障してしまったからだ。
その後に撮った写真は、こんな感じ。
いやはや、これでは全く使い物にならない。
僕は一瞬大きく落ち込んだけれど、でも、すぐに気持ちを切り替えた。
今回、僕が一番撮りたかった御堂筋の情景や、まいどエイドなどは、しっかり記録できている。ならば、それでいいじゃないか、と。
全く使えないと思っていたコンデジが、大阪マラソン33km過ぎまで、奇跡の限定復活をしてくれたことだけでも嬉しかった。
Cyber-shot DSC-TX5に感謝、だ。
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