餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

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《アトム&クイーン》のおかげで達成できた、「かすみがうらマラソン」サブ4の記録

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かすみがうらマラソン、スタート1分前。

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僕は、ポケットに入れていたUnihertz Atomで記念写真を撮った。

昨秋ゲットしたこのスマートフォンは、今や、僕のランニング生活になくてはならないものとなっている。

昨年までは、マラソン大会で、iPhone SEを持って走っていたこともあったが、昨年の夏に苦い経験(北海道マラソン時の浸水)で故障させて以来、止めている。

iPhone SEは、とても素晴らしいガジェットなのだけれど、防水対応ではないため、マラソン大会で使うには不適だとわかったからである。

その後、僕は、待望のUnihertz Atomをゲット。

これは、iPhone SEよりも小さい上、IP68という最強クラスの防水・防塵筐体を有し、おまけに、耐衝撃性能も備えている。

マラソンレースで携帯するには、うってつけのスマートフォンだ。

カメラについては、オートフォーカスの精度が微妙なため、走りながら撮るには、ちょっと厳しい*1

しかし、こうやって静止したまま撮れば、それなりの写真が撮れる。

今回、僕は、練習不足の上に久しぶりの実戦で、完走さえも不安だったから、走りながら写真を撮っている余裕などない。

ということで、この写真を撮った後は、走りに専念するつもりだった。

号砲が鳴る。

スタートからしばらくは、ランナー渋滞に巻き込まれ、なかなかスムーズに進めなかったのだけれど、5kmを過ぎたあたりから、混雑が緩和。

最初に行き過ぎなかったのがむしろ良かったのか、その後は、キロ5分~5分10秒あたりで走り続けることができた。

僕は、「おっ、これはそんなに悪くないかも?」「サブ3.5は無理だけれど、久しぶりに、40分は切れるんじゃないか?」とさえ感じていたほど。

ところが。世の中そんなに甘くない。

マラソンという競技は、練習の内容が、そのまま結果に直結する。

最近、僕は、《ガチのロングラン》練習が、まるでできていなかったため、そのツケが、30km以降に、急遽やってきた。

しっかり練習をこなせていた数年前は、むしろ後半ペースアップできていたので、真逆の状況だ。

心では同じペースを保とうと思っても、足が上がらない。息が苦しい。

キロ当たりのペースは6分近くにまで落ち込み、僕は、歩きたくてたまらなくなった。

心の奥で、悪魔の声が僕にささやく。

「もう、タイムなんて狙えないのだから、歩けばいいじゃん。」

「この先、全部歩いたって、完走できるぞ」

僕は、しばらく逡巡を重ねながら走ったが、もう限界だと思った。

心の声に従おう。

今回、もともとの目標は完走だった筈。前半は、ちょっと夢を見ただけだ。無理する理由なんて、何もない。さぁ、歩こうか…。

「待て。」

心の奥で、僕の《もうひとつの声》が呼びかけてきた。

「そんな時のために、Atomがあるんじゃないか!」

《もうひとつの声》が意味する内容は、すぐにわかった。

そう。今こそ、Atomの中に入れて準備してきた…

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クイーンの音楽を支えにして走るということだった。

実を言うと、僕は、予めその準備だけはしていた。

Bluetooth ヘッドホンをポケットに入れていたから、聴こうと思えば、スタートからでも聴くことができたのだ。

Unihertz Atomは、バッテリが丸1日持つので、スタミナについても不安はない筈だった。

しかし。

僕が結局聴かなかったのには理由がある。

僕は、マラソン大会特有の雰囲気が好きなのだ。

ランナーたちの息づかい、足音。そして、沿道からかけられる暖かい声援の数々が、本当に好きだった。

かすみがうらマラソンは、ボランティアの人たちも、私設エイドの人たちも、本当に暖かく声援してくれる大会だから、尚更。

ヘッドホンの音楽に身を任せてしまうと、そういったものが聞こえなくなってしまう。

だから、これまで出場した大会においては、「音楽を聴きながら走る」なんてことは考えてもみなかったのである。

しかし。

今回、僕は、完走さえも不安な気持ちだったから、万が一に備えての《心のお守り》として、クイーンの音楽を聴く準備だけはしていた。

30kmを過ぎ、肉体的にも精神的にも一杯一杯になっていた僕は、今こそ、それに頼るべきかと思った。

もちろん、それから全て歩いても完走はできる状況ではあったが、やっぱりちょっと悔しかったのだ。

だから僕は、心を決めて、「クイーンにすがろう!」と決意。AtomのAmazon Musicアプリを立ち上げた。

そして…。

効果はやはり絶大だった。

僕は、練習でも何度も支えてもらったクイーンの音楽で、走り出すことができたからである。

ペースはガクッと落ちてしまったものの、少なくとも、僕は歩かなかった。止まらなかった。

クイーンの素晴らしい音楽が、僕を止めずに、前に進ませてくれたのだ。

結果、3時間46分。

サブ4、達成だ!

ベストタイムにはほど遠いけれど、今の僕には十分以上。

もしもクイーンの音楽がなかったら、絶対にあり得ない記録。

だから、本当に嬉しい。

ただ…今回は特例中の特例。

マラソンレースは、やっぱり、その息吹をしっかり味わってこそ、出場する意味があると思う。

僕は今後も、クイーンの音楽を支えにして練習していくつもりだけれど、本番では、心の中で響かせるようにしたい。


Queen - Don't Stop Me Now (Official Video)

*1:昨年の大阪マラソンにて実証済み


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