餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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シカゴの摩天楼に翻弄された、僕とGarmin 920XTJ

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気がつけば、シカゴマラソンからもう10日も経っていた。

個人的、タイム的には、かなり悔いの残るレースになってしまったので、どうにも書きあぐねていたが、感動したことも事実なので、やっぱり書き残しておこう。

僕はスタート1時間半前にホテルを出て、約1時間前に会場到着。荷物預けやらトイレやら、ドタバタしているうちに、すぐにスタート時間になった。

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スタート5分前の情景。

僕は直前までトイレに行っていたため、ドタバタで並んだが、それでも十分だった。スタートブロックへの入場も20分前までOKだし、実にストレスフリーな大会だ。

アメリカ大都会でのレースと言うことで、5年前に行ったニューヨークシティマラソン(NYCM)と似ているのかと思っていたが、全く違う。

NYCMの時は、朝早く、マンハッタンから遠く離れたスタテン島まで出かける必要があり、しかも、会場に到着してから2時間以上待たされた。

時期も11月で、とても寒いため、ぶるぶる震えながら待っていたことを思い出す。

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あっという間に号砲。

この摩天楼に向かって走る。ゴール地点も摩天楼。そう、とにかく、シカゴマラソン=摩天楼マラソンではないかと思うぐらい、摩天楼に包まれながら走った。

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レース中はこんな感じ。

僕がレース中に撮った写真は、これが最後。今から思えば、もっと写真を撮りながら走っておけばよかった。記念に残しておきたい情景は、沢山あったからだ。

ただ、レース中の感情は、違った。摩天楼の、大歓声の中を走るのは最高に気持ち良く、自己ベストだって狙えるんじゃないかと思っていたのである。

だから僕は、写真を撮ることよりも、記録を意識してスピードを上げた。

しかし、これが大きな間違いだったのだ。

前半は、できるだけ流れに飲まれないように抑えて、後半粘りこむのが僕のスタイル。

下り基調で始まる東京マラソンでさえ、僕はそれを守って走ってきた。

しかし、僕は今回、そんな自分の走りができなかった。シカゴマラソンの、摩天楼の魔力に、僕は翻弄されてしまったのだ。

摩天楼の魔力に翻弄されたのは、僕だけではなかった。

相棒のランニングウォッチである、Garmin 920XTJも同様。巨大な高層ビル群が、衛星を遮ってしまうせいか、まともに機能してくれなかった。

Garmin 920XTJでは、1km毎にラップタイムを計測し、音とバイブレーションで教えてくれるのだけれど、シカゴマラソン中は、時折「えっ?」と思う時に鳴った。

ラップタイムを見ると、1km3分14秒とかになっている。まさか。

僕は、基本的にスピードが欠乏しており、足柄峠の猛烈な下り坂でさえ、4分前半のスピードがやっとなのだ。3分台なんてあり得ない。

僕は大いに戸惑った。

Garmin 920XTJが摩天楼に翻弄され、狂ってしまっていることは明らかだが、だからといって、修理できるわけでもない。

僕は、レース中はいつでも、完全にGarminが計測してくれるラップに依存してしまっているため、これには本当に参った。

今から思えば、Garminの自動ラップ依存を止め、手動での計測に切り替えればよかったのだけれど、あとの祭り。

僕も気持ちが高揚しており、こうなれば、ペースを意識せず、行けるところまで行ってみようなどと思っていた。そしてその思いが、さらに傷を深めていく。

ハーフ地点ぐらいまでは快調。しかし、30km近くになってきてから、僕は明らかに疲労を感じていた。

そして、ふくらはぎ、そして、臀部に痛みを感じてきた。レースの2日前、浴槽で転倒した部分の痛みが再発したのだ。

まだ完治していなかったことに加えて、前半、個人的には無謀なペースで走ってしまったため、足が悲鳴を上げていた。

と言うことで…。

僕はついに歩いてしまった。フルマラソンのレースで歩くなんて、いつ以来のことだろう。おそらく、初マラソンだった勝田マラソン以来ではなかろうか。

僕はこれまで、歩かないことを身上としていたので、自分が情けなくなった。足の痛みもあるにはあったが、しっかり走れていれば、レース中ぐらいは乗り越えられた筈。

去年のかすみがうらマラソンでは、レース2日前に胸を強打して、レース後1ヶ月間近く走れなかったほど痛かったのだけれど、それでも、レースでは歩かず、サブ3.5で完走できているのだ。

だから、今回の脚の痛みは、自分への言い訳に過ぎない。

摩天楼に翻弄されて、自分としては明らかに前半オーバーペースだったし、そして、もしかすると(あまり考えたくないけれど)身体が衰えてきている可能性もある。

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フィニッシュ!

タイムは、3時間47分。ここ数年で最悪のタイム。後半歩いてしまったので、当然とも言えるのだけれど、実に情けない。

涼しい風で心地良い天気だったし、コースもフラット。それなのに、大きく失速してしまって、泣きたくなる。

暑かった8月の北海道マラソンでさえ、3時間33分で走れているのになぁ。

ただ、シカゴに着いた当日は、出走さえできないんじゃないかと覚悟したので、完走できて本当に良かった。

フィニッシュラインからしばらく歩いて行くと…。

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ビールが貰えた!

シカゴマラソンでは、レース後、公式に生ビールを提供してくれるのだ。いやはや、これが美味しかったこと。

僕は、レースの疲れが大いに癒されるのを感じていた。

タイム的にはちょっと残念だったけれど、素晴らしい大会であることは間違いない。

今回は、タイムにこだわって写真も控えながら、結局悔いが残る結果になってしまったため、いつかまた、もう1度走りたい。

その時には、タイム狙いのリベンジでストイックに走るか、観光ランに徹して、写真を撮りまくりながら走るか、迷うところだけれど。

 

 

 


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