いったいどれだけ、復活を待ち侘びていただろう。
休業直前の2月末、何とか行けてよかったのだけれど、再開日は未定となっていたため、僕は本当に落ち着かなかったのだ。
阿佐ヶ谷「豚八戒」は、僕がこよなく愛する餃子店のひとつ。
5種5様の絶品餃子もさることながら、2階の、エキゾチックな貸切空間で味わう火鍋がこれまた絶品。
超人気店ゆえに、予約競争は熾烈。でも、僕は頑張って権利を獲得し、年に2回程度は訪問していた。
それぐらい好きな店だったので、休業中は本当に寂しく、切ない日々を過ごしていた。
が、数日前に、SNS経由で再開情報を入手。いてもたってもいられなくなり、僕は、その翌日、駆けつけることに決めた。
2階の貸切空間は、まだ再開日未定で、とりあえず1階のみの営業。
1階は、たった7席しかなく、基本的には予約不可だが、「開店時間の18時前に入店」という条件に限り、電話予約が可能だったからだ。
なので、僕は予約して席を確保。
その日の終業ベルが鳴るや否や、全ての仕事を翌日回しにして、阿佐ヶ谷「豚八戒」に突撃した。
おぉぉ、灯りがついている!
事前に電話をしているのだから、開いているのはわかっていたのだけれど、それでも、この灯りを見た時は、本当に感動した。
僕は、この瞬間を、ずっと待ち侘びていたからだ。
店舗入口の黒板メニューも復活。
絶品餃子5種類もちゃんとある。嬉しい。
入店。店内の雰囲気も、半年前のまま。
2階にのぼる階段の途中には、花が置かれていた。
超人気店なのに、全く気取りがない、気さくなマスター。写真撮影にも気軽に応じてくれた。
この店は、マスター、そして、ママさんの人柄も大きな魅力だ。
今回は1階席だったので、常連の方とともに、復活までの貴重なお話を沢山聞かせていただくことができた。
店舗一時休業の理由については、プライベートなことになるので、ここには書かない。
けれど、この休業は、マスター、そして、ママさんにとって大きな意味のある、大事な期間。それが無事に、素晴らしい結果で終了して、今回の復活がある。
店舗は、何もかもあの日のまま…いや、変わった点もあった。
メニューだ。
変わったのは、そこに書かれている料理内容ではなく、メニューそのもの。和紙のノートは新品になり、とても綺麗になった。
豚八戒に行ったことのある人であれば、おわかりだと思うけれど、これまでは、とても年季の入った風体のノートだったからだ。
マスターによると、「休業中はヒマだったんで、作ってみたんです」とのことだった^^;
お酒のメニューが書かれていた団扇も一新。
僕はこの日、5種の餃子を全て注文することは決めていたが、それ以外の料理をどうしようか迷った。
これまた懐かしい、店内の黒板オススメメニューから…。
高菜と枝豆の和え物を選択。
小品だけれど、いやはや、これが最高に美味しいのだ。僕は、久しぶりに味わう「豚八戒」の味に感動、そして、やおら餃子を注文。
マスターと話をしながら、僕は、半年ぶりの、究極、そして、至福の餃子を待ち侘びた。
餃子は、5種まとめて注文したため、どの順番で出てくるかはお楽しみ。
いずれも絶品なので、僕は、いったいどれが最初に出てくるのだろうと、大いにワクワクしながら待っていた。
そして。