餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

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「東京~宇都宮ウルトラマラソン」完走!したのに、『餃子なし』の想定外(後編)

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この前編部分で走った距離は、約50km超。

かかった時間は、約6時間。4号線に入るまでちょっと迷ったし、信号やコンビニエイドでのロスを考えれば、悪くないペースだ。

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僕は、雄大な利根川の情景を眺めながら、しばし感慨に耽った。

利根川を超えると、ちょっと美味しそうなラーメン屋を発見。

 

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佐野ラーメンは結構好きだし、そして何より、「手作り餃子」の文字が魅力的だった。

ちょっとググって見ると、食べログの評価も悪くなかったので、中間地点突破記念に食べたい!と思ったのだけれど…。

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残念ながらまだ準備中だった。

ということで、引き続きコンビニエイドで、おにぎりを補給。…と、ここまでは順調だったのだけれど、その後、事態は暗転する。

Googleマップの指示により、僕の走路は、いったん国道4号線を離れることになった。

それは、延々と新幹線の高架下を走るようになっていて、いざ辿り着いてみると、こんなような道だった。

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最初は、悪くないと思った。

高架下なので日陰となり、猛烈な日射しが避けられるからだ。実際、その点は良かったと思う。

が、しかし、あまりにも単調でつまらないコースだった。コンビニどころか、家さえも殆どない。見える景色は畑ばかり。

しかも、狭い道なのに、前から後ろから猛スピードで車がやってくる。怖い。安心して走れない。

こんな道が、なんと20kmも続いた。

途中、コンビニがなかったため、食料や水分の補給もできず、僕は心が折れそうになった。

実際、折れかかり、疲れて歩くことも多くなってきた頃、ようやく、僕はこの単調な道を脱出できた。

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小山!大きな街だ!僕は嬉しくなった。

早速、コンビニで食料と水分を補給。何とか生き返った気がしたが、今度は別の地獄が待っていた。

暑い!暑すぎる。

小山に着いたのは、正午過ぎ。ギラギラとした日射しが照りつけている。

それまで、高架下で日射しが遮られていたせいもあり、僕には、その猛烈な暑さが身体に応えた。

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宇都宮まで24km!

ハーフマラソン+αぐらいの距離。もうたいしたことない。

…と、思いたかったのだけれど、思えなかった。

この時点で、身体が大きな悲鳴を上げていたからだ。暑さと疲れでヘトヘト。それに加えて、胃が痛み出してきた。

思えば、小山に着いてから、身体に糖分を補給しなければと、おにぎりやパンを食べまくったのが原因かもしれない。そんなにお腹は空いていなかったのに!

ロングランでは、かなり胃に負担がかかる。そんな状態で、無計画に食べまくっていたら、身体に悪いに決まっている。

しかし、そんなことを思っても、もう、あとの祭りだった。

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宇都宮市に突入!

本来であれば、飛び上がるぐらい嬉しい表示の筈だが、僕には、もう、そんな気力は残っていなかった。

宇都宮市に入ったとはいえ、ゴールとなる宇都宮駅までは、まだ10km近くある。ここからは本当につらかった。

胃が痛い。痛すぎる。

足や膝は何ともなかったため、走る余力はあったと思うのだけれど、少しでもスピードを上げると、胃が猛烈に痛む。…ので、走れない。

僕は、這々の体で歩くのがやっとだった。

加えて、猛烈な日射しも身体に応えた。暑い。たまらない。胃の痛みに加え、頭痛までしてきた。いやはや、これは耐えられない。

僕は、コンビニで購入したペットボトルの水を、頭からかぶりながら歩き続けた。通行人や対向車線のドライバーから、奇異な目で見られたが、構うものか。

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東京から100km!

ずっと4号線沿いを走ってきたわけではないので、この表示は単なる目安に過ぎないのだけれど、あぁ、こんなところまで来てしまったのだなぁという思いがこみ上げて来た。

ここから数km。僕は這々の体で身体を引きずりながら、何とか気力を振り絞って歩いた。途中、胃の痛みに苦しんで何度も立ち止まりながら、でも、歩き続けた。

そして。

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宇都宮駅、到着!

時刻は午後5時過ぎ。未明に走り始めてから、15時間後のゴール。累計106km。いやはや、長い、本当に長く苦しい道程だった。

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餃子像でゴール!

僕は、この像を見ながら、「あぁ、やっと餃子の街に辿り着いたんだなぁ。」という感動で、胸が熱くなった。

しかし、感動は、そこまで。

本来の計画では、その余韻に浸りながら、心ゆくまで餃子とビールに浸る…筈だったのだけれど、それは夢に終わった。

106kmを走り、そして歩いた末、僕の胃はズタズタで、食べ物を受け入れられる状態ではなかったからだ。

普段であれば、どんなに食欲がなくても、餃子だけは別腹なのに。それぐらい、今回のランはきつかった。

僕は、泣く泣く、宇都宮駅から、電車で帰路についた。

折角15時間かけて辿り着いた道程なのに、餃子も堪能できず、トンボ帰り。帰宅した途端、泥のように眠ってしまった。

胃の痛みは、出勤だった翌日まで残るほどで、僕は相当なダメージを受けてしまった。

今回のロングランは、サロマに向けてのトレーニングランでもあった筈なのに、最後は歩きっぱなしだったし、胃が痛んだのも大きな不安。

ただ、色々と教訓もあったし、精神力は鍛えられたと思うので、何とかそれを生かして、6月のサロマで頑張りたい。


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