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今年の夏こそSFに浸ろう!と思った「SFマガジン」2014年9月号

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少し前の僕だったら、ちょっとガッカリしていたかもしれない巻頭特集だった。


S―Fマガジン2014年9月号:ハヤカワ・オンライン:

SFマガジンは、雑誌という媒体なのだから「旬の小説やエッセイ、情報が載ってこそ」価値があると思っていたので、ブックガイド特集だと、お茶を濁されているような気がしたのだ。
そんな特集を組むぐらいだったら、ダニエル・キイスの追悼にもっとページを割いて、未紹介短編ぐらい載せて欲しかったなぁと思っていたかもしれない。
しかし、今は違う。
SFの国を訪問して以来、SF熱が再燃し、長編でも、短編でも、「名作SFを、もっと、もっと読みたい!」という気持ちがこみ上げて来ているからだ。
2ヶ月前の700号記念特大号で、オールタイムベストが発表されたということも大きい。だから、今回の巻頭特集は、そんな僕にとって、とてもタイムリーだった。
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その名も、夏のSF必読ガイド。
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日本SFでは、酉島伝法『皆勤の徒』(2013)から夢野久作ドグラ・マグラ』(1935)まで遡る。SFの国で痺れた筒井先生、小松先生の作品も、もちろん多数掲載*1されている。
海外SFでは、クリストファー・プリースト『無限諸島から』(2011)を筆頭に、レイ・ブラッドベリ『火星年代記』(1950)まで遡る構成。
とにかく名作揃いなので、既読のものも多数あったが、ブックガイドを読んでいたら、また再読したくなってきた。
そして。
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特集タイトルでは、+α扱いとなっていた「注目アンソロジー収録作リスト」が実によかった。
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最近は、SFアンソロジーの発刊が非常に多くなってきている。
僕も結構購入している方だと思うのだけれど、カバーし切れていないものも結構あったので、それをまとめてチェックできるリストは、非常にありがたい。
このリストでは、2014オールタイムベストSFの「海外短編部門」「国内短編部門」で50位までにランクインした作品に★がつけられており、そういった意味でも非常に便利だった。
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今回、奇しくも、SFマガジンと一緒にこの本を買っていた。
年刊日本SF傑作選の2013年度版、「さよならの儀式」だ。6月に刊行済みだったのだけれど、見逃していたものだった。
店頭の平積みで見かけ、ノータイムで購入を決定。筒井先生の作品に加え、懐かしの荒巻義雄作品や、なんとびっくり式貴士の絶筆短編が収録。他の収録作品も厳選されたものばかり。我慢出来るわけがなかった。
この「年刊日本SF傑作選」シリーズは、これまでに7冊(7年分)刊行されているが、僕はまだ3冊しか買っていなかったことを、前述の注目アンソロジー収録作リストで知った。
そう言えば、SFファンなら必読のアンソロジーである「NOVA」シリーズも、まだ全て揃えられていない。
とりあえず、この夏のうちに購入を進めて、読み始めてみることにしようと思う。
そうだ、ダニエル・キイスを偲んで、「アルジャーノンに花束を」も、再読しよう。若い頃、短編版も長編版も、何度も読んで感動した作品。
何度読んでも、「けえかほうこく」で始まる文章を読み始めるたびに、胸が締めつけられるんだよなぁ…。
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*1:星先生の作品が掲載されていないのが残念。何故なんだろうなぁ。


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