(承前)
ラーメントークの口火を切ったのは、パラダイス山元さんだった。
まずは、秋山具義さんがパッケージデザインを手がけられた「正麺」を紹介。
パッケージデザイン、コンセプト、味。全てにおいての先駆け商品であり、大ヒットとなったことを賞賛された。
そして…。
こういった大ヒット商品が生まれると、安直な類似品が多々発生してくることについて、パラダイス山元さんらしいコメントで、一刀両断。
何だかとってもスカッとした。
続いて、秋山具義さんによるラーメントーク開始。
「正麺」のデザインコンセプトは、「プチリッチ気分」。そのフレーズだけでもなるほどなぁと思ったけれど、トークを聞き、僕があらためて感服したのは、ラーメンの写真までもがデザインだったということだった。
正麺パッケージのラーメン写真。パッと眺めるとわからないかもしれないが、これには大きな工夫がある。具が端に寄っているのだ。
正麺が出てくる以前のパッケージは、ラーメンの具と言えば、麺の中央にドンと載った写真が多かった筈だ。しかし、秋山さんは、麺の凄さを際立たせるために、あえて具を端に寄せた写真にしたと言う。
こんなイメージに。
僕は、こういったところまで深く考えられているのだなぁと唸った。そして、この写真デザインが、「正麺」大ヒットとなったひとつの要因でもあったと思う。
秋山具義さんの、デザイナーとしての素晴らしさと、ラーメン愛の深さを、強く感じた瞬間だった。
そんな秋山具義さんが「ラーメンを選ぶ基準」というタイトルのプレゼンを行うのだから、これが面白くならないわけがない。
今回は、秋山さんがこれまで訪れた多々のラーメン店の中から厳選、しかも6つのジャンルにわけて、ご紹介いただいた。
まずは、ひとめでわかりやすい「二郎」系。今更ながらそのボリュームに圧倒される。
僕は二郎で食べたことがないのだけれど、会場にはさぞ二郎ファンが多いのだろうと思っていた。しかし、いざ確認してみると、全くいなかった。意外。「ラーメン」テーマのイベントなのに、皆、何だか健康志向っぽいw
素朴な「おふくろの味」系。
デザイン的な評価も高かった「シンプルな美しさ」系。
「強烈な個性」系。
「特別なカラーリング」系。ここでも、デザイン的側面での言及があった。そういった観点で見るラーメンというのも面白い。
「食べるためだけに遠征」系。地方都市での有名ラーメン店を紹介。
この中であえて何軒か選ぶなら…?と、パラダイス山元さんが質問され、秋山さんは、以下のお店を薦められた。
汐留の「銀笹」。東山の「八雲」。
銀座「篝」。
僕は今回紹介された店全てに行ったことがなく、写真を見て気になる店はいくつかあったが、まずは秋山さんおすすめの店を訪問してみることにしたい。
最後は、恒例の(?)記念写真撮影会。お二方の笑顔が最高だ。
あっという間の1時間半。至福のイベントだった。次回の26(風呂)の日はいつだろう。
また開催されることを楽しみに待ちたい。
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『ラーメンと入浴剤とデザイン パラダイス山元×秋山具義 トークバトル』写真レポート(後編:奥深き哉、ラーメンとデザイン)
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