(承前)
駅を出ると、外は大雪になっていた。
食事に出るのもためらうほどの降り方だったので、少し迷ったのだけれど、楽しみにしていた店だったから、雪に臆せず出かけることにした。
いったんホテルに戻って、雪道を折り返し、地下鉄に乗ること30分。僕たちはその店に辿り着いた。
明洞餃子。
今回の旅程で楽しみにしていた店のひとつだ。ソウルの繁華街である明洞の名を冠しているだけあり、場所は一等地。大雪であるにも関わらず、店内は結構賑わっていた。
注文はシンプルに2点だけ。
韓国式うどんであるカルグクスと、韓国式餃子のマンドゥ。うどんも餃子も、僕にとっては馴染みの*1食べ物ではあるけれど、どちらも韓国式ということで、ちょっとイメージが違っていた。
カルグクス。
何と言っても、ニンニクがたっぷり入ったミンチが美味しい。ニンニク好きにはたまらない味だ。さらにワンタンも乗っているので、結構ボリュームがある。
ニンニクの濃厚な風味がスープと溶け合って、あっさりしているようで非常にコクがある。
麺は日本のうどんと違って、ちょっと柔らかい。でも、このそれがスープに合う。あとで知ったのだけれど、うどんはおかわりも可能だったようだ。
マンドゥ。
日本でイメージする餃子とは、ちょっと違う。蒸し餃子というか焼売というか、そんな雰囲気。大きさは小ぶりだけれど、具はたっぷり詰まっていて食べ甲斐がある。
一口かじると、口内に豚とニラの味わいが広がる。雪の中でも、明洞まで食べに来て良かったなぁと思える一品だった。
かくして、ソウル2泊3日グルメツアー(?)最後の夜が終わり、あとは早朝の便で帰国するだけ…。という状況だったのだけれど、そう簡単にはいかなかった。
以前のエントリーで書いたように、雪に翻弄されたため、帰りのフライトが遅れに遅れたからである。
僕は、ブルーになりながらも、少し期待していたことがあった。2時間半のフライトディレイとなったため*2、ホテルを出る時間も遅くなり、もしかすると「アレ」が食べられるかも、と思ったのだ。
開いてた!
前日の晩、売り切れで痛恨の思いをした、韓国式鯛焼きだ。
僕は日本語メニューを見ながら、「小豆」と「じゃがいも」を注文。朝食をとっていなかったこともあり、空港へ向かう地下鉄の中で、ひと目を気にせず食べた。
期待していた通り、粉もん好きにはたまらない味。ボリュームがあって、とても美味しかった。
最後の最後まで、食べ続けていた旅だけれど、まだまだ食べきれなかったものは多い。まさに食の楽園なのだ、ソウルは。
また是非、近いうちに行きたいと思っている。
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