この秋最大の目標レース、の筈だった。
フラットな高速コース、そしてマラソンには最高の気候条件となる時期。ということで、ランナー間で評判の高かった大会だからだ。
そして、この2つについては間違いなくその通りだった。自己ベストを出せる条件が整っていた筈だった。この条件だけ見れば。
しかし、結局僕は目標を達成できなかった。
最大の理由は、体調不備ということだろう。不備の理由は色々考えられるけれど、無謀なローテーションが最大の原因だと思う。目標レースといいながら、NYシティから中2週である上、この秋4戦目のフルマラソン。見えない疲れがたまっていた可能性が大きい。
何人かのベテランランナーの方にアドバイスをいただいたのだけれど、いくら何でも無謀すぎるようだ。月に500kmとか走っているプロ選手ならともかく、僕は月200kmがやっとの状態なのだ。それでこのスケジュールはおかしい、と。
僕は今年からフルマラソンを走り始めたこともあって、フルの場数をこなすことがタイムアップに繋がると信じていた。馬鹿げた誤解だった。実を言うと、この後も3月まではフルのスケジュールが詰まっていて、自分のバカさ加減を恨むばかりだけれど、来年の春以降は、じっくりと戦略的に目標レースを切り分けていこうと思う。
と。つくばの話に戻ろう。
今回は、スタートからして良くなかった。上にある写真は、スタートの号砲直前にとったものだけれど、ついこの5分前まで、僕はトイレの行列に並んでいた。しかし、結局トイレに行けなかった。その行列が尋常ではなかったからだ。
男性の小用専用に並んだので、適正なトイレ数さえあれば、全く問題ない筈だった。しかし、参加人数に比して、圧倒的に少ないトイレ数。これまで数々のマラソン大会に出たけれど、ここまで酷い行列はなかった。
僕はスタートに間に合わないのを嫌い、行列を見切ってスタート列に並んだのだけれど、トイレで用を足してから向かった友人は、スタートから20分も遅れて出ることになってしまった。
もっと余裕を持って並べば問題ない、という意見もあるだろうけれど、小用便所に40分もかかると言うのは、どう考えてもバランスがおかしい。この点はRUNNETのレースレポートでも苦情が殺到しており、僕だけの見解ではない。次回は何とか改善して欲しいと思う。
おまけに、コース上のトイレ数も絶対的に少ないので、トイレは常に行列の嵐。だから、ちょっとした林や草むらでは、立ち小便軍団が横行していた。僕はスタート前に入れなかったこともあり、今回ばかりは立ち小便の誘惑にかられそうになった。立ち小便したくてしてるわけじゃない、トイレの絶対数が少なすぎる主催者のせいだ、そう思って自分を納得させようとした。
しかし、やはりできなかった。
どう考えても、応援してくれる地元の方々に失礼だからだ。僕は立ち小便している人たちに問いたい。自分の地元でマラソン大会が開催されたとして、もし自宅の隣が草むらだったら、立ち小便されても容認できるというのか?
ということで、何とか我慢を続け、10km地点で3人程度しか待ってないトイレを見つけたので並ぶことにした。ここで5分以上のタイムロス。これは本当に痛かった。
立ち小便行為を弁護するつもりは毛頭ないけれど、立ち小便軍団に自己正当化の理由を与えないためにも、主催者側には、トイレ不足問題の抜本的な解決を望みたい。
トイレに行った後は、少し気分が楽になったけれど、後半は、体調に苦しんだ。僕の場合、膝や腿は痛くない。足首も大丈夫。ただ、指先が猛烈に痛んだ。これは前回のNYシティでもそうだった。
僕は基本的に後半型で、今回も後半の方がタイムはいいのだけれど、指先の痛みは本当にきつく、歩いて楽になりたい心を抑えるのに、本当に苦労した。過酷なローテションが響いたか、あるいは靴が合ってないのか…。
こんな指先の痛みは、もう味わいたくないので、次回までには何とか対策を考えたいと思う。
記録は、グロスタイム*1で3時間54分51秒。中間タイムは、トイレロスが響いて2時間02分28秒だったから、今回は4時間も危ういかと思った。しかし後半、指先痛に耐えながら頑張った。特に、38km地点で、4時間ペースメーカーの風船隊を見つけてからは心が燃え、それを何とか交わしたいと思って頑張れたのが大きい。
ネットタイム*2では3時間51分12秒。ベストには2分以上及ばなかった。各種不備があった割には頑張ったのではないかと思う。しかし、秋最大の目標レースだったので、そう考えるとちょっと悔しい。
総決算のレースを終え、今年のフルは終わりということならまだ良かったのだけれど、無謀にもまだ…(汗