餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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足柄峠走の地獄と極楽〜地獄篇

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この漢字を作った人は天才だ。


とうげ[たうげ]
「尾根の鞍部を越える山道を登りつめた所。道はそこから下りになる。」(大辞林

山があって、上って下る道がある。だから峠。実にわかりやすくて素晴らしい。僕は、昨日、まさにそれを実感した。

僕が向かったのは、御殿場線山北駅*1
心配していた雨も上がったので、早朝から電車を乗り継いで出かけた。僕の家からは1時間半以上かかる。「練習の為に、そこまでしなくても…」と思ったけれど、何と言っても、僕がマラソンの師と仰ぐ岩本能史先生の推奨する足柄峠走。1度はやってみたかったのだ。

朝8時過ぎ。
まずは、駅からすぐの場所にある「山北町健康福祉センター」へ向かい、1Fのコインロッカーに荷物を預けた。
コインロッカーは8個設置されていたが、僕が荷物を入れていると、次から次へとランナーがやって来て、すぐに埋まりそうな雰囲気だった。御殿場線の電車は、1時間間隔ぐらいなので、1本遅れていたらロッカーは使えなかったかもしれない。
いざ、荷物を預けて峠走に出発。
ここから峠の入口までどうやって出るのか、少し迷うところだったのだけれど、こちらのエントリーがとても参考になった。
要は、山北町健康福祉センター脇の遊歩道を線路沿いに走り、農道を通過して普通の道に出たら左折。道なりに進めばOK。樋口橋交差点の手前で、国道246号の下をくぐれるので、そうすると信号にも引っかからない。あとは県道をひたすら走るだけだ。
岩本能史先生の著書に、「峠走の上りは、サブ3.5を目指すならキロ6分ペース」と書かれていたので、それを意識してスタート。
最初のうちは楽勝だった。緩やかな上り坂は続いていたけれど、GARMINでのラップを見ると、5分半ぐらいのスピードが出てしまい、抑えるのに苦労したほど。キロ6分なら余裕で乗り切れるかもしれないなぁ…などと考えていた。
ところが、その考えは大甘だったのだ。
山北から3kmを過ぎた頃だったろうか。徐々に傾斜がきつくなってきた。日が昇ってきて、日射しも結構差し込んできた。暑い。腰につけていたペットボトルのスポーツドリンクを飲んで、身体の乾きを潤しながら走る。まだまだ先は長い。
ただ、その後5kmを過ぎた時点でも、キロ6分程度ではギリギリ走れていた。延々と上り坂は続いていたが、若干平坦になる部分もあったりしたので、何とか乗り切れた。
しかし。地獄はこの後に待っていた。
8km過ぎ。上り坂が明らかにきつくなった。それもその筈、こんな看板まで出てきたからだ。

勾配率12%。
車を運転する人ならお判りかと思うけれど、急坂に入ると10%標識が現れてくるので、12%となれば相当だ。写真で見ると、それほど凄くないように見えるかもしれないが、実際は驚異的な傾斜だった。嘘だと思ったら走ってみて欲しい。
この辺りからは、ただひたすら上る一方で、平坦の道などない。僕は、流石に心が折れそうになった。こうやって写真を撮っていることからもお判りの通り、走り続けることもできなくなった。歩かずにはいられなかったのだ。写真でも撮って、気分を紛らわせないと、乗り切れない。そう思った。
キロ6分はとうに諦めていたが、それでも何とか小走りを続け、7分台はキープしようとした。しかし、それも無理な事態が訪れた。

うぉぉぉorz
道の先を見据えると、目眩がするほどの凄い傾斜だった。それでも何とか走り続けようとしたが、どうしても途中歩いてしまう部分が出てくるようになった。
ペースは、キロ8分台までダウン。僕は今まで、こんなに遅いペースを刻んだことはなかった。しかしそれでも本当に苦しかった。まさに地獄だ。
スタートしてから11km手前。岩本能史先生の著書では、麓からゴールの足柄万葉公園まで13kmと書かれていたので、まだ2km近くあって、もうダメだと思った頃、いきなりゴールが現れた。



僕は、「あれっ?」と思ったけれど、足柄万葉公園であることは間違いないようだし、峠の頂上であることも確かのようだ。
ここからは下りになっていたので、ここがゴールだと決めて足を止めた。もしかしたら、途中のコースなど若干異なっていたのかもしれないが、11km上りでも、僕にとっては十分キツかったので、個人的にはこれで良しとした。

足柄万葉公園から見た風景。晴れていると富士山も見えるらしい*2のだけれど、曇っていたので、景色は余り良くなかった。残念。

GARMINで記録した、山北から足柄万葉公園までの道程。
なんと静岡県との県境まで走ってきている。いやはや、我ながらよく走ったものだと思う。足柄万葉公園入口は、特に何もないところだったので、僕はトイレだけを済ませると、下りの準備に入ることにした。
地獄の上りで、身体はボロボロ。それでまた10Km以上も走るのかと思うと憂鬱だったけれど、今度は下りだと思うと少し気分が楽だった。そして、その下り坂には想像を絶する世界が待っていた。
(続くw)
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*1:もちろん、SLが止まっているわけではなく、これは、同駅に隣接した鉄道公園で撮影。

*2:見ている方角が違うかもしれない(汗


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