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これぞオスカー!「英国王のスピーチ」に釘付けだった118分。

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先週末、日本公開初日の26日に鑑賞。

アカデミー賞の主要部門において、以前見た「ソーシャル・ネットワーク」と一騎打ちという噂のあった作品なので、何としても、賞の発表前に見ておきたかった。
ということで、膝の痛み*1と闘いながら、レイト・ショウに臨んだ。
見終わった後、何度も感動の余韻がこみ上げてきた。多くの言葉は要らない。僕の言葉が何になる。オスカー主要4部門受賞が名画の証。その栄冠はダテじゃない、正統派の傑作だと思う。
ただ、やっぱりこの思いを綴らずにはいられないので、ネタバレに気をつけながら、僕なりの蛇足感想をつらつらと。
「英国王のスピーチ」というタイトル、そしてオスカー受賞作ということで、《重厚な歴史もの》《堅苦しい大作》というイメージを抱く人がいるかもしれない。実際、僕はそう思っていた。堅苦しい王室物となると、僕の性に合いそうもないため、これほどの話題作でなければ、スルーしていたところだった。
しかし、それは誤解だ。この映画に堅苦しさはない。映画が始まったとたん1930年代のイギリスにタイムスリップさせられ、いきなり最初のクライマックスがやってくるが、その舞台が王室ではないというのがポイント。
これは、王室の物語というよりも、国王ジョージ6世を描く「人間の物語」なのだ。
そのジョージ6世を演じ、主演男優賞を受賞したコリン・ファースの演技は圧巻。吃音に苦しんだ王族、という難しい役柄を見事にこなしきった。最後のスピーチ部分は鳥肌が立つほど。登場当初は、気弱なイメージが漂っていたのに、ラストでは風格さえ漂わせた変貌ぶりも見逃せない。
惜しくも助演男優賞は逃したものの、言語聴覚士ライオネル・ローグを演じたジェフリー・ラッシュの演技も素晴らしかった。ローグが繰り出す上質なユーモアの数々には、実に心が和んだ。
名優たちの演技もさることながら、音楽や、演出、カメラワークに至るまで、実に隙がなく、「本当にいい映画を見たなぁ」と思わせてくれる逸品。
実在の人物をテーマにした映画であるという点では「ソーシャル・ネットワーク」と同じだが、饒舌でスピード感のある現代劇だった「ソーシャル・ネットワーク」とは、まさに好対照。
たとえ饒舌じゃなくとも、言葉の力は偉大だということを感じずにはいられなかった。偉大なるイギリス国王、ジョージ6世に乾杯。

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*1:当日の昼間ちょっと走りすぎたかもしれない。週末の持病になりつつある^^;


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