主要国首脳会議（Ｇ８サミット）まっただ中のイギリス。その首都でこれだけ大規模なテロが起きたのは、決して偶然ではない筈だ。
許せない、本当に許せない。
ロンドンで同時テロ、160人以上死傷か
英国の首都、ロンドンの中心部で7日午前（日本時間夕）、同時多発テロとみられる複数の爆発が発生した。バスや地下鉄で複数の爆破が起き、午後2時半（同午後10時半）までの情報では、160人前後の死傷者がでているもようだ。英北部グレンイーグルズで主要国首脳会議を主催しているブレア英首相は緊急声明を発表、「連続テロが起きたことは確実」と語った。欧州株式相場や原油価格が急落、市場も混乱を極めている。
ロンドンの日本大使館は邦人の安否を調査中だが、今のところ日本人が巻き込まれたとの情報はない。ロンドンには観光者を含めて8万人程度の日本人が滞在しているとされる。
午前8時50分ごろ、市内東部の金融街シティーに近い地下鉄リバプール・ストリート駅とオルゲート駅の間で爆発が起きた。地下鉄での爆発はモアゲートやキングスクロスなど5カ所程度でほぼ同時に発生したとの報道がある。
一方、ラッセル・スクエアなどからはバスの爆発が報告された。タビストック・スクエア周辺の道路では2階建てバスの2階部分がほぼ吹き飛ばされている。
【NIKKEI NET】
4年前。忘れもしない9月11日。僕はマンハッタンの地にいた。その前日まで活気に溢れていた、世界の中心ニューヨークの街が、一瞬にして、暗転してしまった瞬間を、僕は今でも忘れない。
あんな惨劇は、２度と起きて欲しくないと願った。
しかし、2004年の3月には、マドリード中心部で、スペイン同時列車爆破テロ事件が起き、そして、今度はロンドンだ。被害に遭った人たちのことを思うと、胸が痛んで仕方がない。ロンドンは、2012年のオリンピック開催地にも選ばれた直後であり、街は、人々は、喜びに溢れていたに違いないのだ。その喜びを一瞬にして打ち砕く大惨事。
現時点では目的や首謀者がはっきりしていないから、あまり細かいことは言えないのだけれど、これが事故や天災でないことだけははっきりしている。何の罪もない乗客をターゲットにした、許し難いテロなのだ。
ロンドンではないとはいえ、国内でサミットが開催されているのだから、市内の警備も十分に行っていた筈で、それでありながら、これだけの大規模テロが起きてしまったことに、僕は恐怖を覚える。
今はただ、ロンドンのいち早い回復を願うのがもちろん第一なのだが、同じ恐怖は、明日、この東京で起きたとしても、全く不思議はないからだ。
