餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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価格.com閉鎖

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恐ろしい時代になったものだ。

不正アクセスで、サイトを一時閉鎖に


 価格比較サイトの最大手「価格.com」が不正アクセスによるサイトが改ざんされ、ウイルスソフトが無差別に送りつけられるなどの被害を受け、サイトの一時閉鎖に追い込まれていると、運営元のカカクコム(東京都文京区)が16日、発表した。その際、同社が保有するメールアドレスのデータベースを閲覧された形跡も見つかったため、警視庁に届け出た。

 同社によると、不正アクセスは11日に判明、同社のシステムに何者かが侵入、ウイルスを送りつけるプログラムを持ったサイトへ自動的にアクセスされるようにサイトを改ざんされた。システム改善などで対応したが、被害が深刻として14日午後2時にサイトを閉鎖。午後10時に再開したが、再び攻撃が悪化したため、すぐに閉鎖したという。

 この間にサイトを閲覧した客はウイルスソフトを取り込んでしまった恐れがあるという。同社はお知らせのサイトを設け、対処方法を示している。復旧は1週間後になる見通し。
【毎日新聞】

〈カカクコム〉 価格比較サイト「価格.com」を運営する97年設立のネット企業。家電やパソコンの値段比較から始めたが、現在は保険や通信回線など22分野。05年3月期見通しは売上高が20億円、経常利益が8億円。

 主な収益は販売店からの価格掲載料。販売店は毎月一定額を払ったうえで、自店の商品別の価格一覧をカカクコムに送る。サイト上では商品別に、安い順に店舗名と価格が並ぶので、消費者はどの店が安いかが一目で分かる。

【朝日新聞】


価格.comは、僕も重要な巡回サイトのひとつとして利用しており、
何か欲しい商品があった時には、必ず訪問しているし、それ以外の
時でも、ちょくちょく訪れている。
(ここ数日は、たまたま巡回はしていなかったので難は免れたが)


設立初期は、パソコンなど一部の商品比較しかなく、しかも、価格.comが
独自でサイトを巡回し、価格を調査していた筈で、その頃から非常に役立つ
サイトと感じていたことを覚えている。
いつしか、販売店が直接データを登録する形になり、取扱商品も大幅に広がった。
商品単位で設定されている口コミ情報などにも役立つ物が多く、大きな買い物を
するときは、まず価格.comをチェックしてから、というのは今やネットでの
常識ともなっていたと思う。


だからこそ、東証一部上場企業にまで上り詰め、月に20億円もの収益をあげる
企業となったのだろう。
僕が驚いたのは、経常利益が8億円もあることで、なんと売上高経常利益率が
40%にもなるのだから、超健全企業と言える。


価格.comは、「価格を比較して知らせる」という仲介ビジネスだから、基本的に
商品リスクは存在しない。
これだけメジャーになってしまえば、あとは参加企業が勝手に利益を落としてくれる。
いわば、この素晴らしいビジネスモデルを構築した時点で《勝ち組》だったのだ。
インターネット、ブロードバンドの普及により、今後オンラインショッピングの売上は、
伸びることはあっても落ちることは考えられず、その際に欠かせない「価格比較」を
ビジネスモデルとした、価格.comは、今後も順風満帆であった筈である。


そんな価格.comを、まさかこんな犯罪が襲うとは。
各種報道によれば、改ざんされたプログラムを手作業で修復している途中で
さらに攻撃が起きたということで、相当な悪意を感じる。
結局、サイトの復旧には1週間以上を要するとのことだが、価格.comにとって
この痛手はあまりにも大きい筈だ。


《見るだけでウイルスに感染するサイト》というレッテルはあまりにも重く、
今回の事件で、価格.comへの巡回を控えるユーザーが増えるだろう。
ユーザーだけではない。価格.comに登録していた参加ショップが、
信頼感の低下を理由に離脱する可能性も十分あり、いわば、この
ビジネスモデル自体を崩しかねない事態でもあると思う。


穐田社長の会見によれば、、「考えうる最高レベルのセキュリティを構築
していた」中で発生した事件だけに、その衝撃はあまりにも大きい。
価格.comで起きたサイバーテロは、今後、他のどんなサイトにおいても
起きえるということになるのだから。


インターネットは便利な反面、本当に恐ろしいツールにもなりえるという
ことを痛感した事件だ。


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