餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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おみそ汁の大感動

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レトルトカレーが電子レンジでできるように
なった時は驚いたが、今度はみそ汁まで
電子レンジでできてしまうという。
何でもかんでも電子レンジでできてしまうのだなぁ。


カップのみそ汁やフリーズドライのみそ汁だと、

  1. やかんに水を入れ
  2. お湯を沸かし
  3. 容器に具をあけ
  4. お湯を注ぎ
  5. かき混ぜる

という5つの行為をしなければいけない。
ポットのお湯があれば、最初の2つは省略できるのだが、僕は持って
いないし、話の展開上、あえて無視する。(コラコラ)


容器に具をあけるというのも、実は曲者で、大抵の具は汁(というか
味噌というか)部分と具の部分がわかれているから、それを分けて
絞り出す必要がある。これが以外に面倒なのである。


だから、この「おみそ汁の大感動」という商品を見かけた時は、
そのコンセプトに惹かれてすぐに試してみようと思った。
《レンジで3分温めて器に盛る》だけなら、たったの2アクションで
済んでしまうからだ。


具を大きく強調したそのパッケージを見ると、「大感動」というのは
その具の大きさを訴えているように思える。
上記アドレスのプレスリリースにもあるが、レトルトのみそ汁という
のは、この商品が初めてではないと思う。
ただ、湯煎をするのは面倒なので、電子レンジ対応というコンセプトが
斬新であることは間違いない。


値段も実売100円程度なので、カップみそ汁と大差なかったので、
早速買って試してみることにした。


まず驚いたことは、注意書きの多さだ。
みそ汁の具を強調してインパクトのあるパッケージの表面とは
うってかわって、裏面は注意書きだらけである。


あまりに注意書きが多いので、数えてみると16個もあった。
温め方という部分に7つ、別途《注意》という囲い込みで8つ。


・横にしない
・みそ汁の底面を広げ、封を切らずに必ず立てて(後略)
・横にすると蒸気口から汁がこぼれますので、必ず(後略)
・袋が電子レンジ庫内の天井に触れる場合は、封を(後略)
・加熱時間は機種により異なりますので加減して下さい。
・横にしない(←再掲)
・「持つ」マークを持つ。
・加熱が終わりましたら、やけどに気をつけて、必ず(後略)
・オートボタンでの加熱はしないで下さい。
・1000W以上の電子レンジでは加熱しないで下さい。
・オーブン、オーブントースターでは加熱しないで下さい。
・加熱後は袋や中身が熱くなっていますのでご注意下さい。
・加熱後は保存がききませんので必ず使い切って下さい。
・袋のふちで手を切らないようにご注意下さい。
・加熱中、袋が膨らみますが「蒸気口から」自然に(後略)
・小袋開封後は保存がききませんので、必ず使い切って下さい。


ええい、うるさい!
この商品のコンセプトは「レンジで簡単」「具が大きい」という
ことではなかったのか。
それなのに、この異常とも言える注意書きの量はなんなんだ。
単にレンジでみそ汁を作るというだけなのに、こんなに色々
気をつけなければいけないことがあるというのは、実に
馬鹿馬鹿しい。


袋を開けると、レトルトパックにもパッケージ裏面同様の
さまざまな注意書きが書かれていた。
しかも、それだけではなく、レトルトパックの上に、「温め方」
を隠す形でどでかいシールまで貼られているではないか。
《封を切らずに必ず立てて温めてください》《横にしない》と
いう表現が、大きな絵入りで入っているから、驚かずには
いられない。

温め方自体は、裏面にも書いてあるから問題ないのかも
しれないが、基本的な説明を覆い隠してまで、注意書き
シールを貼り付けたということは、よほどこの点に関しての
苦情が多かったのではないかと思える。


ここまで長く書いたのも、僕なりの一種の苦情表現である。
最初は単にレンジに入れればいいだけと思っていたので、
こんなに多い注意書きにいちいち目など通していられない。
だから、しつこく書いてあった「横にしない」という表示も
「要するに倒れなきゃいいんだろ」と簡単に考えていたのだ。


僕が使っている電子レンジの中で、このレトルトパック(実測
高さ16cm)を立てようとすると、僅かに庫内の天井に触れてしまう。
それほど小さなサイズの電子レンジとは思っていなかったので、
これは意外だった。
だから、パックの上部を僅かに折って、僕は電子レンジの中に
入れたのである。
最初は、これで問題ないと思っていた。
しかし、それが甘かったのである。


1分近くたったろうか。いきなりみそ汁の匂いが漂ってきたので
電子レンジを見てみると、袋が大きく膨らんで倒れていた。
そのあと何度も何度も試してみたが、膨張気味になってしまった
袋は、もはや単なる折り曲げには耐えられず、僕は10秒おきに
レンジをあけて入れ直す羽目になってしまった。
袋は膨張するのですぐに戻って天井にあたり、倒れてしまうからだ。


苦闘することさらに数分。
簡単便利な《レンジで3分》という状況とはほど遠い、完全監視
状態に加え、庫内にこぼれたみそ汁をふき取る作業まで行って、
僕は、やっとこのみそ汁を飲むことができた。


肝心の味は悪くない。
確かに、具の量は想像以上多く、僕は却ってみそ汁が少ないの
ではないかと思っていた筈だ。
(これはみそ汁がこぼれてしまっていたせいだとあとで気がついた)
流石にレトルトだけあって、具に味噌の味がしっかり溶け
こんでいるのも好ましい。


しかし。
あれだけ苦労して作ったのだから、少しぐらいおいしくても
全く割に合わない。
注意書きには「レンジに入らない場合は湯せんで5分」などと
いう方法も書いてあるが、それではこの商品を使う意味が
全くないのだ。
お湯を沸かす手間を省略した、電子レンジで3分という
コンセプトが《大感動》なのであって、湯せんしなければ
いけないのなら、「おみそ汁の大失望」かなんかに変えて
もらいたい。(←言い過ぎ)


この商品は「具が多い」ということも大きなポイントであるから、
それだけで大失望というのは、確かに言い過ぎだ。
しかし、少なくとも
「電子レンジの庫内が、高さ16cm以上ない場合、大感動は
味わえません」
ぐらいのことは、きっちりと書いておくべきだと、僕は思う。


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