餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や将棋の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

スポンサーリンク

ならばNHKの映らないテレビを作れ

スポンサーリンク

NHKの受信料について、罰則を設ける規定が検討されているようだ。

麻生太郎総務相は九日の参院予算委員会で、一連のNHK不祥事で急増している受信料の不払いについて「善意だけで成り立つかは考えていかないといけない問題だ」と述べ、放送法を改正し、罰則を新設することを検討課題とする考えを示した。
 放送法は受信料支払いを義務づけているが、罰則規定はなく、麻生総務相は「払わなくても罰せられないことが、これだけ公になると、払わない人は増える」と指摘。英仏両国など、罰則制度がある例を引き合いに「罰則はないのが望ましいが、成り立つかは今後次第。NHKの(改革努力の)結果を見た上で考えないといけない」と述べた。
 また、麻生総務相は効果的な受信料徴収方法のひとつとして「(テレビ機能が付く製品を)買うときに十年分先にくださいと言っておけば確実に取れる」と述べ、製品価格に受信料を上乗せする案を挙げた。
【東京新聞】

僕はこれを読んで頭に血が上りそうになった。
受信料不払いの罰則だと?いったい何を考えているのか、衆院予算委員会。そんな問題より、もっと先に審議しなければいけない問題があるだろう。例えば、「乳もみ現行犯」(copyright 日刊スポーツ)で逮捕された議員*1について考えるとか。(←予算とは関係ない)
エロ議員のことはさておき、NHKの話に戻る。現状は、検討課題の段階であるような報道になっているが、こういった「庶民からお金を徴収する」たぐいの法律については、いつの間にかするすると決まっていたりするから油断がならない。どうして、何でもかんでも庶民から徴収して済まそうと考えるのか。1億円もの献金を受けておきながら「関係者がそう言うのだから客観的事実だろう」などという舐めた発言をしている輩*2を、まず何とかしてくれ。
今回のNHKにおける不祥事に対して、視聴者が反発するのは、ごく自然だ。昔、雪印乳業において不祥事が発覚したことを思い出して欲しい。あのときは、ユーザーから不買運動が広がり、販売店から雪印マークの食品が姿を消した。業界トップとして、あれほどまでに隆盛を誇った雪印の威光を持ってしても、消費者の怒りに勝てなかったのだ。
今回のNHK受信料不払いは、言うなれば「NHK不買運動」である。誰だって、使う価値のないものについては、拒否する権利がある筈だ。予算委員会の場で麻生太郎は、「善意だけで成り立つかは考えていかないといけない問題だ」等と言っているが、何が善意なものか。ふざけるな。これまで視聴者が受信料を払っていたのは、「NHKは、唯一の公共放送であり、民放より信頼できる。お金を払ってでも見る価値がある」と思っていたからだろう。それは決して善意なんかではない。
しかし、金権スキャンダルや、国会との癒着など、呆れるばかりの問題を繰り返す企業に対して、お金を払うだけの価値を見いだせなくなってきたのは、至極当然のことなのではあるまいか。それをあたかも、「善意で払ってくれている人がいるのに、払わない人が迷惑をかけている」的な論理で、ならば罰則を設けて《払わせる》というような発想が出てくること自体、神経を疑う。
さらに、この麻生太郎は、とんでもない発言まで持ち出してきた。テレビの料金に受信料を上乗せして販売しようというのだ。
「(テレビ機能が付く製品を)買うときに十年分先にくださいと言っておけば確実に取れる」だと?ふざけるのもいい加減にしろ。受信料を10年分も上乗せするということは、20万以上もの金額がテレビに上乗せされてしまうことになる。
2万円台で買える小型テレビを購入しようとしたら、25万です、などと言われるわけで、こんな商売が成り立つ筈はないではないか。こういった基本的な計算もできないような輩が総務相をやっているのだから、まともな予算委員会が運営できているのかほとほと心配だ。
上記の発言は、国会議員お得意の金銭感覚麻痺によるものだろうから、割り引いて考える必要があるにしても、テレビ機能が付く製品*3に上乗せをするというのは、根本的に反対だ。
テレビはNHKの所有物ではない。CS放送やBS放送など、《価値のあるものは別途契約をしてお金を払う》という意識が根付いてきた今、契約もしていないNHKにお金を払う気持ちが起きないのは当然の流れだ。
消費者が、ノーの選択肢をすることができない状態で、勝手に垂れ流してくる放送に対して、「受信することができているんだから払え」と言うこと自体、もはや論理として成り立っていないと、僕は考えている。
だったら、NHKの映らないテレビを作れ。そんなこともできないで、いつまでも消費者におしつけるばかりの論理を(しかも国会の場で)推進されるのは、とても我慢ができない。

*1:自民党衆議院議員、中西一善容疑者。40歳

*2:元総理大臣の橋本龍太郎

*3:こういったまどろっこしい言い方になっているのは、テレビが映るパソコンも含んでいるからのようだ


マラソン・ジョギングランキングへ