餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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ディープインパクト追い切り

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昨日。ディープインパクトの追い切りが栗東DWコースで行われた。
注目のタイムは新聞各紙によって異なるが、今朝のサンスポ(なんと1面!)
によれば、1200メートル82.6、3ハロン37.7、上がり1ハロン11.4と
なっている。


全体のタイムからすると驚くには至らないのだが、相変わらず、上がりの
瞬発力が素晴らしい。
Gallop紙で、狂騒的なディープインパクト特集を組んでいるサンスポの
ことだから、多少割り引いて考える必要があるだろう。
現に、日刊スポーツ紙での上がりタイムは11.8と、0.4秒も違う。
11秒台の上がりを、馬なりでたたき出してしまうのだから、素質は間違いなく
高いと思うが、スポーツ紙1面で取り上げるのは、行き過ぎではなかろうか。


今回が皐月賞の追い切りというのならまだしも、単なるトライアル戦の追い切りで
なぜにここまで盛り上げる必要があるのか、僕には理解に苦しむ。
「凄いんです!11秒4 インパクト」(サンケイスポーツ)という見出しは、
ディープインパクトを知らない人にとっては謎だらけで、1面にするだけの
ニュースバリューがあるとは、僕には思えない。
この見出しと、「公然エッチか!!多英」(日刊スポーツ)という見出しが
一緒に並んでいたら、大抵の人は公然エッチの方を選ぶのではなかろうか。


里谷多英の写真つきで、さらに「深夜六本木クラブで泥酔、白人男性と…」「店員に
止められ警察拘置」などと書かれたら、どうしても気になる。
記事としては週刊文春スクープからの孫引きだから、オリジナル性は低いのかも
しれないが、インパクトは抜群だ。


と、話がそれた。
今日の話題は、里谷多英のインパクトよりもディープインパクトだ。(←つまらん)


サンスポ1面での煽りはとどまるところを知らず、武豊の控えめなコメントを最大限
拡大解釈し、最後は《ハイセイコー、ルドルフの通った道…》と結んだ。
おいおい、ハイセイコーが弥生賞が走ったのは昭和48年のことだぞ。
いくら人気馬だったといっても、もう30年以上の馬だ。
あのシンボリルドルフからだって、21年も経っている。
そんな馬たちを無理矢理比較対象に出してまで盛り上げたかったのだろうか。


といいながら、僕は、いつも買わないサンスポを買っているのだから、やっぱり
踊らされているのかもしれないが。


ディープインパクトの追い切りについては、昨晩の東スポ1面でも大きく取り上げ
られていた。
《「凄い!!」武満点評価》などという見出しになっているので、注目して読んで
みたが、記事内にある武豊コメントのどこにも、「凄い」の台詞を見つけることが
できなかった。いったいどういうことだ、これは。
おそらく、東スポのフィルタにかかると、「順調にきているみたい。」という武の
コメントが、「凄い!!」に昇華されてしまうのだろう。
東スポだから、何をやっても許されるのかもしれないが、こういった言語感覚こそ、
僕にとっては凄いと思う。


今回の東スポで僕が本当に驚いたのは、1面の記事ではなく、競馬面にある
【トレセン発秘話】というコラムだ。
このコラムは、トレセンで拾ったジョッキーたちの生コメントから、その週の
競馬を予測していくというもので、僕はいつも気に入って読んでいる。
書かれているジョッキーのコメントも、1面のような言語創造ではなく、
ほぼ、生の声を伝えているようだ。


今回、その中で気になったのは、大先生こと柴田善臣のディープインパクト評。
「どうみたってディープインパクト1強に決まってる。古馬と対戦したって
いい勝負になるんじゃないの。それもゼンノロブロイ級の馬とやっての話」と
いうのは、いくらなんでも言い過ぎじゃないかという気がした。


いくらディープインパクトが凄いと言っても、この時期の3歳馬が古馬と
比較できるわけないではないか。
それもゼンノロブロイ級の馬とやってもいい勝負というのは、圧倒的な強さで
昨秋のG1を3連勝した年度代表馬に失礼というものだろう。


ただし、後のG1を3連勝できるぐらいの器だったゼンノロブロイも、
大先生が騎乗していた時は、G2戦でさえ勝ちきれなかった。
だから、大先生騎乗のゼンノロブロイと、武豊騎乗のディープインパクトで
対決するのであれば、いい勝負になるという意味なのかもしれない。


しかし、今後ゼンノロブロイが大先生の手に戻ることはあり得ない筈だから、
もしかすると、これは大先生の自虐ネタなのだろうか。


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